一時、加須へ町ごと避難 福島・双葉の児童、感謝の訪問

2019年10月3日 02時00分

種足小の児童に歓迎される福島県双葉町の児童たち=加須市で

 東京電力福島第一原発事故の影響で、加須市に一時期、自治体ごと避難していた福島県双葉町の小学生が2日、修学旅行で同市を訪れた。避難当時を知る人から話を聞くなどしたほか、地元児童と交流した。
 訪れたのは、町立双葉北、双葉南両小学校の5、6年生計11人。双葉町は原発事故で全町避難を余儀なくされ、加須市の旧騎西高校に一時、役場機能を移転。当時の両小の児童計約100人は近くの市立騎西小に通った。現在は役場機能を福島県いわき市に移し、町民の多くも同市で避難生活を送っている。
 この日は、騎西小の校長だった松井政信さん(64)=行田市=が、加須市騎西総合支所で当時の様子を子どもたちに紹介。受け入れに当たり、心のケアのため校内に相談室を設置したり、マジックショーなどのイベントを企画したりしたと説明した。運動会で、児童が騎西小の校歌の他に双葉北小と双葉南小の校歌を演奏したエピソードも伝えた。
 その後、子どもたちは交流を続けている市立種足(たなだれ)小を訪問。児童に校内を案内してもらったり、じゃんけんをしたりした。双葉町の6年生斉藤にこさん(12)は「話を聞いて震災時に双葉の人たちを受け入れてくれた加須の人の優しさにびっくりした。種足小のみんなとも、とても楽しく過ごせた」と話した。種足小6年の福崎小姫(ひめ)さん(12)は「学校を案内できてうれしかった。おしゃべりも楽しかった」と笑顔だった。 (寺本康弘)

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