ドバイ万博「感染を世界に広げないことが責務」 東京五輪も参考に
2021年10月15日 06時00分
アラブ首長国連邦(UAE)で開催中のドバイ国際博覧会(万博)で、報道担当のショナ・マクギーケン氏=写真=が本紙の取材に応じ、注目される新型コロナウイルス対策について語った。日本の東京五輪・パラリンピックも参考にしたといい、「感染を世界に広げないことがわれわれの責務だ」と強調した。(ドバイで、蜘手美鶴、写真も)
万博では18歳以上の来場者にワクチン接種証明またはPCR検査の陰性証明提示を義務付け、マスク着用とソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保を呼び掛けている。
携帯アプリによる事前予約を導入し、人気のパビリオンでは入場制限も実施。「順番待ちの混雑を緩和し、館内人数も把握できる。技術革新は万博の目玉だが、コロナ対策でもカギとなっている」という。
来場者だけでなく、会場で働く約6万人も全員がワクチンを2回以上接種し、定期的にPCR検査も受けている。会場に検査場を設け、スタッフと来場者らを対象に1日最大1万5000件の検査が可能。検体は会場内のラボで検査し、4時間以内に結果が出る。
PCR検査のこまめな実施は東京五輪にならったという。「必要なスタッフは毎日検査している。感染を封じ込め、今後の大規模国際イベントの手本となっていきたい」
来年3月末までの会期中に約2500万人の来場を見込むが、もし会場内で集団感染が起きれば各国に感染を広める恐れもある。必要に応じて規制を強化することも想定しているといい、「世界中から安心して万博に来てもらい、楽しんで帰ってもらう。コロナ禍でいかに日常を取り戻していけるかも、万博の挑戦の一つ」と話す。
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