解散の日 有権者の声 衆院選「人の痛みに寄り添って」「人物本位で選びたい」

2021年10月15日 06時42分

マイクを握り、政策を訴える立候補予定者=新宿区の四ツ谷駅前で

 衆議院が解散した14日、都内25の小選挙区や比例代表の立候補予定者たちが、短期決戦に向け街へ走り出した。政権選択の選挙に有権者は何を思うのか。街で声を聞いた。(井上靖史、太田理英子、佐々木香理、中村真暁、布施谷航)

◆7:00 武蔵増戸駅前 (あきる野市)

 立憲民主の新人のスタッフがそろいのパーカ姿でチラシを配っていた。候補予定者は「自公対野党連合の戦い。岸田首相になっても今までの自公政治は変わらない」。
 駐輪場で自転車を整理していた日の出町の小作丈夫さん(81)は「自公では何も変わらないのはその通り。でも、野党の政策も現実離れしている」と投票先を迷っている様子だ。犬の散歩中だった市内のケアマネジャー林高慶(たかのり)さん(43)はため息をついた。「福祉政策の充実を求めたいけど、争点になっていないですね」

◆7:00すぎ 田無駅前 (西東京市)

 マスク姿の自民前職がマイク越しに新型コロナの克服や経済支援の拡充を訴え「人口減少社会を乗り越えるため、日本経済をモデルチェンジしないといけない。未来のために今こそ改革」と繰り返していた。支援者とはグータッチを交わす。
 歩道の環境整備をしていた市内のシルバー人材センターの男性(78)は「財政の立て直しが先では」と首をひねった。「最近、議員の数や給料を減らす議論を聞かなくなった。まずは自分たちの身からダイエットしてほしい」と注文を付けた。

◆7:30 瑞江駅前 (江戸川区)

 足早に駅へ向かう通勤客に向け、共産新人の候補予定者がマイクを握っていた。「いよいよ衆院解散、総選挙が行われます」。飲食店での非正規労働の経験に触れ「コロナで苦しむ非正規で働く人に手広い補償が必要。今こそ人間らしく働ける労働のルールを」と訴えた。
 耳を傾けていた区内の会社員森田龍さん(57)は「命と暮らしを守るという訴えに説得力がある。政治家は人の痛みに寄り添えることが大事」。野党共闘に注目が集まる。「今回は政党ではなく候補者で選びたい」

◆11:10ごろ 大山駅近く (板橋区)

 自民前職、立憲民主前職、共産新人の事務所が集中するエリアで各陣営ではスタッフがチラシを折ったり、公示後の遊説予定を決めたりしていて、慌ただしい動きを見せていた。
 自民と共産両候補予定者の事務所が隣り合う道を歩いていた区内の大場幸夫さん(71)は近づく衆院選に「関心があります」と強調。経営するイベント関連会社は緊急事態宣言中、行事の中止で影響を受けた。「コロナ禍の問題をどう収束させるか、経済をどう改善させるかに注目したい」

◆15:30 四ツ谷駅前 (新宿区)

 「どの政党が日本の閉そく状況を打ち破れるか政策を比べてほしい」。こう訴える日本維新の会の新人男性からチラシを受け取った港区の女性(67)が、政策が並んだ紙に目を落とした。
 家族で不動産業を営む。長年、ある保守政党の党員をしているが、昨今の政治に疑問を感じる。「政治家が身内を優遇したり、政敵を冷遇したりする姿勢が嫌」と率直だ。「人物本位で選びたい。日本、自分たちを守ってくれるか。コロナワクチンも、外敵の脅威に対してもそう」と話した。

隣り合う候補者の選挙事務所=板橋区で(一部画像処理)

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