<新型コロナ>雇用情勢「改善」消える 6年9カ月ぶり 観光業解雇の動き

2020年3月31日 16時00分
 厚生労働省が三十一日発表した二月の雇用情勢判断で、二〇一三年五月分以来、六年九カ月ぶりに「改善」の言葉がなくなった。新型コロナウイルスの影響を考慮した。厚労省が同日発表した二月の有効求人倍率(季節調整値)は一・四五倍で、一・四九倍だった前月から〇・〇四ポイント低下し、二カ月連続の減少となった。一・四五倍まで落ち込んだのは二年十一カ月ぶり。新型コロナウイルスの影響に関し厚労省は「観光関連業などで解雇や休業といった動きがある」とする一方、「全体の水準に影響を及ぼすまでにはなっていない」と説明した。
 米中貿易摩擦の影響もあり、製造業などは以前から求人の低下傾向が続いている。
 今年一月から求人票の記載項目が増え、昨年十二月に駆け込みで募集したり、募集を見送ったりした企業があったことも一因という。
 加藤勝信厚労相は三十一日の記者会見で、有効求人倍率に関連し「内定の取り消しも増加しているので、注視する必要がある」と話した。
 総務省が三十一日発表した二月の完全失業率(季節調整値)は2・4%で、前月と変わらなかった。完全失業者数は前年同月比で三万人増えて百五十九万人となり、四カ月ぶりに増加した。
 総務省の担当者は、新型コロナウイルスに関し「今回の調査では雇用に影響は見られなかった」とした。ただ「宿泊や飲食、製造や小売りなどの業種で今後、かなり影響が出てくる可能性がある」と分析した。今回の調査は二月二十三~二十九日の状況を反映している。
 男女別の失業率は、男性が2・6%で前月比0・2ポイントの悪化、女性は2・2%で横ばいだった。

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