フリーキャスター、平井理央さん「すごろくでパラスポーツの魅力伝えたい」 渋谷区の小中学校に寄贈へ

2021年10月16日 10時45分

パラスポーツの魅力を語る平井理央さん=東京都目黒区で

 9月に閉幕した東京パラリンピックのレガシー(遺産)にしたいと、フリーキャスターの平井理央さん(38)が「パラスポーツすごろく」の制作を進めている。ゲーム進行には、数年間にわたる独自のパラスポーツ取材で蓄積したエピソードを満載。「遊びながらパラアスリートの人生を追体験できる」のがセールスポイントだ。完成後に子どもたちへの寄贈を計画する。(山下葉月)
 縦55センチ、横40センチ。最大5人までが一度に遊べるすごろくでは、一番早くゴールしたからといって勝者になれるわけではない。競うのは「アスリート力」だ。
 プレーヤー全員がハンディがある状態でスタートすることをイメージし、開始時に進めるのは、サイコロの出た目から2を引いた数だ。3以上が出ないと一切、前に進めない。

すごろくで使用するコマは、競技用車いすをモチーフにしている

 止まったマス目や、カードの指示で「アスリート力」が上がると、ハンディが減り、より前に進みやすくなる。平井さんは「最初はなかなか進まない。パラアスリートの思いを表現した」と説明する。最終的にゴール時点で「アスリート力」が最も高かった人が勝者となる。
 マスやカードには、取材で聞いたエピソードを書いた。「試合で勝ったことでベテランからライバル視され、練習場所を使わせてもらえなかったが、逆に奮起した」(パラ卓球・渡辺剛さん)、「試合後のパーティーで飲み過ぎて車いすから転落して手首を痛めた」(車いすフェンシング・笹島貴明さん)など。アスリートたちの人間味に触れられる。
 平井さんがパラスポーツの取材を本格的に始めたのは2014年2月、担当するラジオ番組でパラアスリートと対談したのがきっかけだった。「多様なバックグラウンド」に関心を抱きこれまでに90人にインタビューした。
 16年4月から、東京都渋谷区のコミュニティーFM「渋谷のラジオ」でパラスポーツをテーマにした番組「渋谷の体育会」のパーソナリティーを担当している。すごろくの企画は番組のゲストとの会話から生まれた。
 平井さんは「パラアスリートの魅力、パラスポーツの可能性は底知れぬものがありますが、まだまだ伝わり切ってないという思いもあります。このすごろくを囲み、子どもから大人まで一緒にパラスポーツについて考えるきっかけになればいい」と話した。
 すごろくは、渋谷区内の小中学校、放課後クラブに計340個を贈る計画。制作費を、24日までクラウドファンディングで募集している。詳細は「すごろくでパラスポーツとパラアスリートの魅力を伝えたい!パラの熱を終わらせない!」のサイトで。

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