ASEANが首脳会議からミャンマー除外 国軍の非協力的な姿勢に業を煮やす

2021年10月16日 18時36分
ミャンマー国軍トップのミン・アウン・フライン総司令官=AP

ミャンマー国軍トップのミン・アウン・フライン総司令官=AP

 【バンコク=岩崎健太朗】東南アジア諸国連合(ASEAN)は15日、オンラインの緊急外相会議でクーデター後のミャンマー情勢を協議し、今月26日に始まる首脳会議にミン・アウン・フライン総司令官の出席を認めない方向で一致した。ミャンマー国軍がASEANによる事態収拾の取り組みに非協力的な姿勢を続けているのを踏まえた措置。内政不干渉や全会一致を重んじるASEANとして異例の対応だ。
 議長国ブルネイは16日に声明を出し「正常化に向けた関係者間の建設的な対話に懸念があり、首脳会議には民主派の挙国一致政府(NUG)側からも出席要請がある」などと説明した。
 ASEANは4月、ミン・アウン・フライン氏も出席した首脳会議で、暴力の即時停止や平和的解決に向けた関係者による対話、特使の派遣などで合意。しかし、民主派への弾圧はやまず、特使にブルネイのエルワン第2外相が任命されて2カ月以上経過した後も派遣は実現していない。
 批判の高まりを受け、国軍は特使受け入れには応じる姿勢をみせ、今月12日に首都ネピドーで、エルワン氏と国軍寄りの政党関係者らとの会談を設定。しかし、インドネシアやマレーシアなどが求める拘束中のアウン・サン・スー・チー氏らとの面会は「裁判中」を理由に拒否し、会談も直前で中止となった。
 特使受け入れを拒んだ理由を、国軍は「特使側が『特定の個人』との会合を求めたため」と主張。ASEANは派遣した特使がスー・チー氏と会談できない場合は存在意義を問われるため、国軍に圧力を加える判断をしたとみられる。
 ロイター通信によると、緊急の外相会議は2時間以上に及び、国軍側に再度「あらゆる関係者との面会」を求めたが、折り合わなかった。インドネシアのルトノ外相は会議後「ミャンマーは民主主義を回復するまで首脳会議に参加すべきではないと求めた」とツイッターに投稿した。ブルネイは声明で首脳会談には「非政治的な代表の出席を求める」としており、外務省高官を招くとみられる。

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