川崎市長選 きょう告示 コロナと川崎、今夏の第5波

2021年10月17日 07時26分
 川崎市長選が十七日告示される。コロナ下の川崎の歩みをたどる「コロナと川崎」の第二弾として、感染爆発が起こった今夏の「第五波」の状況を振り返り、市政に望むことを聞いた。(安藤恭子、竹谷直子、山本哲正)

◆市民の願いは― 「命と生活支える行政へ」

 川崎区のクリニックに勤める看護師の八木美智子さん(59)は七月末から八月半ばにかけて、急増した濃厚接触者へのPCR検査や、陽性者の自宅に解熱剤などを届ける業務に追われた。
 会社の寮で集団感染が起き、不慣れな日本語で助けを求めてきた外国人技能実習生、働く現場が不規則でワクチンの予約をとれない建設労働者…。「弱い立場の人にコロナのしわ寄せはいった」と感じている。
 この間、夜遅くまで働く保健所職員の姿に頭が下がったという。その上で「保健所も対応の限界で、私の職場にも『検査の連絡が来ない』と多くの不安の声が届いた」という。「第五波は過ぎても後遺症や休業のために仕事を失う人もいる。市民の実態に沿い命と生活を支える行政であってほしい」
 中原区の大規模接種会場に二回目のワクチン接種に来た公務員の柿崎壮太さん(23)=高津区=は「六月から予約を取ろうとしたが、予約がとれず八月までかかった。外に出たいという気持ちはあるが、家になるべくいるようにしている」と長引くコロナ禍への疲れをにじませた。市政には「三回目のワクチンも接種できるよう、医療体制をさらに整えてほしい」と第六波への備えを求めた。
 小学生二人の子どもを持つ山重響子さん(43)=川崎区=は「子どもたちはゲームとユーチューブの時間がすごく増えた。急な一斉休校とかは二度としないで」と切に願っている。川崎市では全児童にタブレット端末を配っているが、都内ではいじめに使われた問題も発覚。「忙しい先生より子どもの方が使いこなしているかもしれないのも怖い」と話す。まずは安心して登校できるよう「コロナ抑え込みに頑張ってほしい」と訴えた。

◆状況は― 重症病床使用100%超

 七〜九月の感染の「第五波」では、川崎市の陽性者数も若い世代を中心に急増した。ピーク週は八月十六〜二十二日。重症用病床の使用率は100%を超え、臨時にコロナ用でない集中治療室(ICU)も使う状態となった。自宅療養者も三千人台の日が続く。自宅療養中の四十代男性が急変し、救急搬送から間もなく亡くなる事案も起きた。
 感染拡大期の東京五輪開催には賛否も渦巻き、無観客開催に。七月上旬から、中原区の等々力陸上競技場で受け入れた英国代表チームの事前キャンプも、検討していた多くの市民交流プログラムが困難になった。
 市立小中学校の夏休みは八月三十一日まで延長。登校を控える生徒のため、九月からオンライン端末を使った授業配信も始まった。九月末の緊急事態宣言解除に伴い、通常の教育活動におおむね戻った。

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