神奈川県内51人出馬準備 野党一本化進み過去最少か 衆院選あす公示 

2021年10月18日 07時07分
 衆院選が十九日、公示される。岸田文雄政権発足から約二週間、衆院解散から五日という慌ただしい日程で、政策論争が深まることがないまま、有権者は選択を迫られる。一方、神奈川県内では菅義偉前首相の「一年」に評価を下す機会でもある。過去の衆院選データ(県内分)を基に、今回の選挙を展望した。(志村彰太)
 本紙のまとめによると、県内では五十一人が出馬を予定。六十人を下回れば小選挙区制による選挙が始まった一九九六年以降、過去最少となる。これまでの最多は同年の八十五人、最少は前回二〇一七年の六十人だった。
 候補者が減る見込みである背景には、野党勢力による候補の一本化がある。野党はこれまで、知名度向上による比例代表票の「掘り起こし」を狙って多くの選挙区で擁立していた。今回、立憲民主党や共産党などは「政権交代」を目指し、自民候補との一騎打ちの構図づくりを急いでいる。
 また、今回は政権発足から解散、公示までの期間が短く、新興勢力や無所属候補らの出馬準備が整わないことも一因とみられる。出馬を決めている野党候補でさえ、「予想より一週間早まり、事務所を借りるなどの準備がギリギリ間に合うかどうか」と話す。
 投票率は一四年(53・88%)、一七年(51・97%)と連続で戦後最低を更新している。投票率は大きな争点があったり、政治不信が高まったりすると上がる傾向にあり、消費税導入直後だった一九九〇年は65・83%、「非自民」の政権を誕生させるきっかけとなった九三年は61・08%。民主党(当時)に政権交代した二〇〇九年は68・26%と過去四十年で最高だった。
 今回、共同通信の世論調査によると岸田政権の支持率は55・7%(四、五日時点)。菅政権発足後の66・4%に比べて低く、自民党県連幹部は「ご祝儀相場はないだろうが、逆風もない。投票率はそこまで上がらないだろう」と読む。
 低投票率は、組織票を持つ与党に有利に働くとされる。「風」や「熱狂」がない分、有権者は各政党・候補者の政策や姿勢を冷静に見ている。中身の濃い政策論争が求められる。

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