熱海土石流の盛り土 11年前に市「住民の生命と財産に危険」…停止命令検討も見送り 

2021年10月18日 11時47分
2010年10月、段積みされ盛り土のように整形された土砂(県提供資料より)

2010年10月、段積みされ盛り土のように整形された土砂(県提供資料より)

 静岡県熱海市で7月に発生した大規模土石流で、起点となった土地での不適切な盛り土を問題視した市が2011年、県土採取等規制条例に基づく措置命令や停止命令の発令を一度は検討したものの、最終的に見送っていたことが18日、県関係者への取材で分かった。発令の相談を受けた県の担当者も当初は「条例による所要の手続きを取るほかない」と賛同していた。
 県は18日、起点となった土地での盛り土や周辺の土地の行政手続きに関し、約860の文書を公表。県と市は同日午後にそれぞれ記者会見し、詳細を説明する。一連の対応が適切だったかどうかは今後、弁護士などの第三者が評価する。
 公表された文書によると、06年に起点の土地を取得した神奈川県小田原市の不動産管理会社(清算)は直後から盛り土に木くずを埋めるなどの問題行為を繰り返し、再三にわたり行政指導を受けた。
 市と県は10年10~11月の協議で土砂崩落の危険性を共有。市は「住民の生命と財産に危険を及ぼす可能性がある」とする文書をまとめた。11年3月の協議では「指導を行っているうちに新たな残土が搬入される」と、行政指導に限界があり、措置命令や停止命令が必要との認識で一致していた。(共同)

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