「まだ希望がある。若者のために責任を果たして」 FFFメンバーのスピーチ全文

2021年10月19日 06時22分
 温暖化対策の強化を訴える若者グループ「Fridays For Future Japan(FFF)」が10月17日に開いた気候変動政策を巡る公開討論会。その最後に、選挙権を持たない中学3年の角谷樹環さん(15)と、初めての国政選挙に臨む高校3年の山本大貴さん(18)が思いを語った。スピーチの全文は以下の通り。討論会の動画はYouTubeのFFFのチャンネルから視聴できます。(福岡範行)

◆「政治を変えることができたら、未来も変えられる」 角谷樹環さん(15歳、FFF札幌)

 お集まりいただき、本当にありがとうございました。みなさんが集まってくださったおかげで、とても有意義な時間を過ごすことができました。また、これをご覧くださっているみなさん、本当にありがとうございます。

角谷樹環さん

 さて、私は今日、みなさんにお願いしたいことが一つだけあります。それは、みなさんに責任を果たす政治を行ってほしいということです。みなさんはもちろん責任を持って、やってくださっていると思います。
 私は15歳でもともと政治に強い関心を持っていたわけではありません。読書に夢中になったり、部活に打ち込んだりする普通の中学生で、自分の将来に希望を持っていました。
 しかし、気候変動によって自分の未来が壊されそうになっていると知ったとき、私は、私の希望はなくなり、読書も部活もなんだか空虚な物に感じるようになりました。そして、正直に言うと自分の未来に絶望しました。しかし、まだ希望があるということに、たくさんの人の活動を知り、気づくことができ、私は政治に強い関心を持つようになりました。
 政治を変えることができたなら、私たちの未来も変えることができる。だから、選挙で政治を変えなくてはいけない。私たちにとってものすごく大切なことを決めている場所であり、私たちの未来に直接影響を与えている場所である国会が、真剣に私たち若者の未来を考えてくれるようにしなければならない。そう思うようになりました。
 そのために私は何ができるのでしょう。私は選挙権を持っていません。そのため、できることはほとんどありません。だからこそ、聞きたいことがあります。みなさんは本当に責任を持ってくださっていますか。
 国会議員は国民の代表だと、私は授業で教わりました。国民とは選挙権を持っている人、投票に行く人だけのことではないと思います。投票に行けない人、選挙権を持っていない人も含まれていると思います。選挙の得票数がとっても大切だということは理解しています。しかし、みなさんは命を握っているのです。みなさんが決定したことで私たち若者を、そして気候変動によって影響を受ける全ての人々を殺すことができます。選挙権を持っていない人たちを、政治に自分たちの声を直接反映できない人のことを、日本のために生活の変化を余儀なくされている人を、忘れないでください。
 私たちは気候変動で死にたくはありません。しかし、そのことを政治に反映することができず、このままでは気候変動によって誰か、あるいは自分たちが死ぬことを見ることになります。みなさんには、そのようなことにならないようにする責任があるはずです。
 そして、これをご覧くださっているみなさん、投票に行ってください。選挙権を持っていない私たちができることは、これだけです。若者のために責任を果たしてくださいと、選挙に行ってくださいとお願いすることしかできません。
 私は今日の討論会を聞いている中で、どんなことを言えばみなさんの心に本当に響くのかが分かりませんでした。みなさんはさまざまな意見を言ってくださりましたが、とても難しい言葉も多かったり、あるいは、本当に若者のことを考えてくれているのか、選挙のために言っているのではないかと私は正直、思ってしまいました。私はとても不安です。しかし、できることがとても少ないので、みなさんに責任を持ってくださいと、お願いすることしかできません。
 最後にもう一度いいます。みなさんが決定することに、みなさんが投票する一票に、選挙権を持たない若者の命が懸かっていることを忘れず、若者のために、みなさんの子どものために、みなさんの責任をどうか果たしてくださるよう、お願いします。終わります。

◆「気候変動対策、本気で取り組んで」山本大貴さん(18歳、FFF東京)

 みなさん、本日は本当にありがとうございました。僕は最初にも話したように、今回が初めての選挙で、気候変動に限らず、さまざまな問題に対して自分が思う、この人に投票したいっていうのを考える初めての選挙になります。

山本大貴さん

 気候変動問題は、あまりにも政治問題化していなくて、いくら僕たちが声を上げても、なかなか政治の世界で意見を戦わせて、何が一番良いかっていうことを話し合ってくれないなあ、というのが、僕の実感です。今日は、そういう意味で、そういった場をつくれたっていう意味では、すごく僕は、この会は有意義だったという風には思っています。
 しかし、やはり重要なのは実行です。言ったことをしっかりと政策にしていって、実際に未来を守ってもらわないと、本当に僕が30年後、生きているかも分からないっていう状況かなあ、とすごく思います。
 今、本当に、さっきの角谷のスピーチが、本当に僕も刺さったんですけれども、先日、僕、小学生たちとたくさん会ったんですが、小学生の子たちにも、この気候変動の問題を話したんですね。そしたら、本当に、なんていうことだ、というか、本当にこんな未来が来るのかという反応で。この子たちの未来をすごく話し合って、これから決めていくんだなあと。
 少しでも多くの命を救うためには、やっぱり本当に気候変動対策というのは本気で取り組まなくてはいけなくて、もうなんか、既存のもの変えることによるスイッチングコストだけを考えていると、本当にいつか後悔することになると思っています。
 僕も正直なことを言うと、この問題を知る前って言うのは再生可能エネルギーが良いとは思っていませんでした。確かに安定供給っていうのが大事だなという風なのが正直なところでした。しかし、気候変動のことを知って、そんなこと言ってられないんだ、ということに気づいたわけですね。ぜひ、そういった意識っていうのは大前提として、これから政治の世界で共有していきながら、みなさんで協力して気候変動対策をしてほしいという風に、心から思っています。
 (司会したFFFメンバーの)冨永の方から、最後の方に話がありましたけど、若者の声というのは、いつもあまり重要視されていないというか、そもそもマイノリティーで、なかなか尊重されない部分があるのかなと思うんですけど、若者に限らずですね、市民の声っていうのをとにかく反映してほしい。それは本当に願いです。それはぜひみなさんで、実現していただきたい。今日はみなさん、かなり、そういった部分は共感していらっしゃったのかな、という風には思います。
 2030年の石炭火力、それから原発、省エネ、再エネをどうやって増やしていくか、大規模な発電から小規模で地域で使っていく地産地消の電源にしていく、そういったビジョンをこれから本当に本格的に議論して、国民に開かれた議論にしてやっていってほしいという風に、本当に思います。以上になります。ありがとうございました。

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