深川に芽吹く障害者アート 22日から2回目芸術祭 街角に400点以上展示

2021年10月19日 07時15分

「深川という街の力で芸術祭が開催できている」と話す総合プロデューサーの福島さん=いずれも江東区で

 障害のあるアーティストの作品四百点以上が街角に並ぶ「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」が二十二日から江東区で開催される。芸術祭は昨年に続く開催で、この時の大賞作品などをラベルにしたワインも同じ日に、地元で醸造する深川ワイナリー東京が発売する。障害者アートが深川の街に溶け込み始めている。(早川由紀美)
 芸術祭はグラフィックデザイナー、福島治さん(63)=江東区=の障害者アートへの思いから誕生した。十五年ほど支援している。
 広告など商業デザインの分野で活躍していた福島さんは家族をがんで亡くし一時期、人に会うのもつらいほど落ち込んだ。「これまで自己実現のために仕事をしてきたが、残りの人生は人に寄り添うデザインに挑戦してみよう」。生き方を変えることを決め、出合ったのが障害者アートだった。
 全国を回り、不思議な魅力の作品にひきつけられた。アーティストや家族は、作品を見てもらうことや、少しでも収入につながることを望んでいた。街角で気軽に作品に触れられる形の芸術祭を昨年十一月、地元で初めて実現することができた。
 住民が中心となって実行委員会をつくり、地元企業などの協力などを得て実施している。昨年に協賛したことを機に障害者雇用に踏み切った企業もある。
 深川ワイナリー東京を運営するスイミージャパン(江東区)は、昨年の芸術祭をきっかけに、店舗で作品を展示するようになった。昨年の芸術祭の受賞作三種類をラベルにして、それぞれの作品のイメージに合うワインを詰めて販売する(いずれも税抜き二千八百円)。アーティストに使用料が支払われる。「芸術祭の期間だけではなく三百六十五日の活動にしたい」という福島さんの願いが実現する。

障害者アーティストの作品をラベルに使用したワイン

 今年の芸術祭は二十二日から三十一日までの十日間。門前仲町(富岡八幡宮や深川不動尊など)、清澄白河(深川資料館通り商店街など)、森下(森下商店街、隅田川テラスなど)の三エリアで開催される。

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