鎌倉市長に松尾さん4選「結果が重要な4年間」

2021年10月19日 07時25分
 任期満了に伴う鎌倉市長選が十七日、投開票され、現職の松尾崇さん(48)が新人二人を破り、四回目の当選を果たした。松尾さんは十八日、記者会見を開き、「結果を出すことが重要な四年間になる」と決意を述べた。選挙戦で争点の一つとなった市庁舎の移転について「(移転後の)具体的な姿を示して議論を深めたい」と話した。
 松尾さんは「三人の候補の中で、将来どういう鎌倉にするのかを示せた」と選挙戦を分析。新人二人が計約二万六千票を獲得したことについて「市庁舎移転や(藤沢市村岡への)JR新駅設置に反対する人の意見もきちんと聞きながら、改善・対応できるところは対応したい」と述べた。
 選挙戦で市民団体事務局長の兵藤沙羅さん(46)、元市議の中沢克之さん(55)は市庁舎移転反対を掲げ、市政の刷新を訴えたが及ばなかった。(石原真樹)

◆市民の声聞き説明を

 <解説> 市庁舎移転や深沢地区の再開発、北鎌倉隧道(ずいどう)や岡本マンション計画跡地の利活用、ごみ処理問題など、争点が山積した鎌倉市長選。市政の継続を訴えた現職の松尾崇さんが四選を果たしたが、全有権者のうち、松尾さんに投票した割合は23・9%にとどまった。
 課題が積み残しになっていたり、市民の理解が進まずにいたりすると受け止めた有権者も少なくないのではないか。当選は決して、白紙委任ではない。松尾さん自身も十八日の記者会見で「結果を出すことが重要」と述べた。次の四年間で市民と丁寧に対話しつつ、滞っている課題を前進させる責任を果たすべきだ。
 昨年、市は新型コロナウイルスを理由に、四半世紀続いた市民協働の取り組み「平和推進実行委員会」の中止を決めた。憲法学者の講演会を巡って市民委員と意見が対立した経緯が明らかになり、市が市民の声に背を向けたのではないかとの疑念は今もぬぐえない。
 政界では今、岸田文雄首相の発言から「聞く力」がトレンドだ。松尾さんは誰の話を聞くのか。自身と異なる意見にも耳を傾け、納得が得られるまで説明を尽くすのか。注視していきたい。(石原真樹)

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