衆院選の女性候補、全体のわずか17% 与党は1割未満 法整備追い風にならず

2021年10月20日 06時00分
 政党に男女同数の候補者擁立を促す「政治分野における男女共同参画推進法」が施行されて初となる今回の衆院選で、女性は186人が立候補した。全候補者に占める割合は17.7%と、施行前の2017年衆院選から横ばいで、法整備が追い風とならなかった。識者は「各党の意欲は見られるが、踏み込みが足りない」と指摘する。(柚木まり)

◆自民「空白区」の大半も男性新人

 候補者の女性比率を主要政党別で見ると、与党は自民9.8%、公明7.6%といずれも1割を下回った。野党は、社民60.0%が最も高く、共産35.4%が続いた。野党第一党の立憲民主は18.3%だった。
 自民は女性候補者が増えない理由について、多くの小選挙区に現職がいることなどを挙げてきた。だが、ベテラン議員の引退などで生じた「空白区」では、男性の新人が大半で後継に選ばれた。女性の新人は10人と、党公認候補全体の3%にも満たなかった。
 9月末まで党幹事長代行を務めた野田聖子こども政策担当相は15日の記者会見で「各選挙で女性を増やすということをやっていない」と、取り組みの不足を認めた。

◆識者「民主主義のあり方が問われている」

 各議会でパリテ(男女同数)を目指すことを公約に掲げる立民も女性の新人は26人で、党公認候補全体の10.8%にすぎない。
 政府は21年度から5年間の主な女性政策を定める第5次男女共同参画基本計画で、衆院選の女性候補者比率の目標を「25年までに35%」と掲げた。18年に施行された推進法は今年6月の改正で、各党に候補者選定方法の改善も盛り込んだ。
 各党に女性候補者数の目標設定などを求めてきた上智大の三浦まり教授(政治学)は、各党での候補の公認について「男性主導の見えにくい意思決定が続いているのではないか」と指摘。「国会が多様にならなければ、多様な声の違いを丁寧に施策に反映できない。各党首がリーダーシップを取って女性議員増に取り組めるか、民主主義のあり方が問われている」と注文を付けた。

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