野党共闘は機能するか 自民VS立民の一騎打ち 共産党が候補者を立てなかった影響は<衆院選埼玉12区>

2021年10月20日 07時15分

候補者に拍手を送る有権者ら=JR熊谷駅前で

 今回の衆院選では野党共闘がどれだけ機能し、有権者の支持を得られるかが注目点の一つ。自民党候補と立憲民主党候補の一対一の構図となった埼玉12区は、もともと「保守系対決」とも言われた両候補者が争う中、前回選挙で共産党候補に投じられた約1万9000票の行方が鍵を握りそう。公示日の両候補者の動きを追った。(渡部穣、寺本康弘)

◇森田俊和さん 立民・前
小選挙区で勝利目指す

 森田俊和さん(47)は地元・熊谷市のJR熊谷駅前で第一声。自身の名前を書いたたすきを着け、自転車に乗って手を振りながら登場し、拍手に迎えられた。
 これまで三回の衆院選に挑戦。前回二〇一七年選挙は当選した自民党候補と僅差の次点となり、比例復活で初当選を果たした。「心残りは四百九十二票差で小選挙区での勝利を逃したこと」とし、「この票差を一歩一歩詰めて、一票でもいいから上回って(小選挙区で)勝たせてほしい」と頭を下げた。
 保守の強い地域で、県議時代は自民党所属だった森田さん。演説では政党色を排し、対立候補の批判や野党共闘のことも口にせず、自身への支援だけを呼び掛けた。陣営幹部は「共産党から候補が出なかったことで結果的に有利になるかもしれない。しかし、共闘とは考えていない」と複雑な戦いの構図を表現した。

◇野中厚さん 自民・前=公
初の一騎打ちに危機感

 「今までと比較にならないぐらい厳しい選挙」。野中厚さん(44)は加須市内の神社境内で開いた出陣式で、危機感をあらわにした。
 選挙区では過去三回とも勝利しているが、今回は初めて与野党一騎打ちの構図となった。共産党が候補者を擁立しなかったことによる影響を警戒しつつ「ただ、厳しい選挙と勝てない選挙は違う。厳しいというのはあくまでも今日現在」と選挙戦への意欲を述べた。
 野党共闘に対して「われわれの日本を立憲共産に預けるわけにはいきません」と批判すると、集まった約五百人の支持者から拍手とともに「いいぞ」「頑張れ」と声援が飛んだ。
 会場には「自民党」とともに「公明党」ののぼり旗も並び、連立与党の候補であることを全面的にアピール。夕方には熊谷駅前で「小選挙区野中厚、比例公明党」と集まった支持者に呼び掛けた。

関連キーワード


おすすめ情報

埼玉の新着

記事一覧