「武蔵野」の面影伝える 8人それぞれの視点 新宿できょうから写真展

2021年10月21日 07時02分

田沼武能さんの作品「落葉(くず)掃きの日 −仲良し姉妹−」 

 今年で生誕150年となる小説家国木田独歩(1871〜1908年)の代表作「武蔵野」の面影を伝える写真展「それぞれの武蔵野6(ローマ数字の6)」が21日から、新宿区内で開かれる。武蔵野に広がる四季折々の自然や暮らし、文化を写真家8人それぞれの視点でとらえている。
 武蔵野はかつて、東京西部から埼玉南部にかけて広がっていた原野、雑木林など広大な台地の呼称。独歩は繊細な観察と美しい文章で、武蔵野の自然の情景を作品に描いた。
 写真展は2年に1度開いており、6回目。日本写真著作権協会長の田沼武能さんをはじめとする写真家8人の計約50点を展示する。

東松友一さんの作品「落葉敷く」

 武蔵野を60年間撮影している渋谷区の東松友一さん(85)の作品「落葉敷く」は、雨が降った日の翌日、落ち葉のじゅうたんを色鮮やかに捉えた。東松さんは、「武蔵野では同じ風景に二度と出会えない。武蔵野の雑木林で本当の自然を感じる。行くとふるさとに帰るような気持ちになる」と魅力を話す。
 ほかにも、林の中で落葉(くず)掃きをする子どもたちや、虫やかえるといった小さな命に焦点を当てた作品を紹介。東松さんが50年ほど前、独歩の遺族宅で撮影したつりざおや水差しといった独歩の遺品の写真も並べる。
 会場はアイデムフォトギャラリー「シリウス」(新宿1)。入場無料。27日まで。日曜休館。問い合わせは、同ギャラリー=電03(3350)1211=へ。(中村真暁)

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