「第6波来るかも…」飲食店の悩みは続く 東京・神田のイタリアンシェフが苦心の経営

2021年10月21日 20時00分
営業時間短縮要請の解除について語る進藤卓哉さん=東京都千代田区で

営業時間短縮要請の解除について語る進藤卓哉さん=東京都千代田区で

 新型コロナウイルスの感染者が減り、東京都は25日から、都の認証を受けた飲食店への営業時間短縮要請を解除する。ただ、感染再拡大の不安は消えず、客足が戻るかも不透明で、飲食店からは戸惑いの声が上がる。(加藤益丈)
 「冬に第6波が来ると言われていて、通常営業に戻したとたん感染者が増えるかもしれない。食品ロスも考えると、通常営業に戻すか迷っている」
 東京・神田のイタリア料理店「カンティーニ」オーナーシェフの進藤卓哉さん(57)の表情は浮かない。
 2008年10月にオープン。リーマン・ショックの余波で「マイナスからの出発」だったが、周辺企業を回りちらしを配って知名度を上げ、メールマガジンでリピーターを増やした。ディナーは「少量多皿」のコース料理のみ、1日6組までの完全予約制の営業スタイルにたどり着き、10年かけて経営を軌道に乗せた。
 しかし、新型コロナの感染が広まった昨年4月、ディナーの予約はほぼゼロに。都の時短要請に従う一方で、看板メニューのラザニアなどの通販を始め、正月用のおせち料理をゴールデンウイークやお盆にも販売し、何とか赤字にならずに済んでいる。
 ただ、今年に入りディナー営業できたのは9日間だけ。先が見えない中の9月、開店13周年に当たる10月には、普段は休みの土日の昼と夜にコース料理を提供することを決め、メールマガジンで発信した。
 幸い予約はすぐに埋まった。「ようやく来られた」「コロナが始まってから初めて外食した」。店を訪れた客の反応に、進藤さんは「料理人として、お客さんの前で料理をつくり、料理を出せることがいかにうれしいか実感した」と話す。
 感染対策を徹底していると都の認証を受けており、25日から通常営業が可能になった。月内は平日のディナー営業は再開しないことを決めており、課題は来月以降の営業スタイルだ。
 「感染者数がどうなるか分からない上、在宅勤務も多く、コロナが収まっても元通りにはならないだろう。何が最適か考えたい」

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