77歳・仁左衛門 孫・千之助と「連獅子」 親子の雰囲気出せれば

2021年10月22日 07時36分

片岡仁左衛門(右)と、孫の片岡千之助

 人間国宝の歌舞伎俳優、片岡仁左衛門(77)が、東京・歌舞伎座の「吉例顔見世大歌舞伎」(十一月一〜二十六日)で孫の片岡千之助(21)と共演する。演目は、親仔(こ)獅子の勇壮な毛振りで知られる歌舞伎舞踊「連獅子」。仁左衛門は「この年なので昔のようには動けませんが、親と子の雰囲気を出せれば」と気持ちを引き締める。 (山岸利行)
 演目前半は、狂言師の右近、左近親子として、親獅子が仔獅子を谷底へ蹴落とし、はい上がってきた子だけを育てるという伝承を舞でみせ、親子の情愛を表現。後半は、白毛の親獅子の精、赤毛の仔獅子の精として登場し、華麗で豪快な毛振りを披露する。

「連獅子」の親獅子の精(片岡仁左衛門)(上)、仔獅子の精(片岡千之助)=福田尚武撮影

 七十七歳での親獅子の精役は、一九八六年に七十六歳で出演した十七代目中村勘三郎を上回り、本興行では最高齢となる。
 仁左衛門は「三十五年前に中村屋のおじさま(十七代目勘三郎)が、当時の(中村)勘九郎君(十八代目勘三郎)と踊られていましたが、雰囲気が素晴らしかった。おじさまと同じ年になったら、『連獅子』を踊りたいと思っていた」と告白。「三十五年抱いていた願いがかないました」と感慨深げだ。
 本公演での千之助との連獅子は三回目。十年前に初めて共演した際は「『よく頑張った』と、じじバカでした」と振り返り、「今回は成人しているし、しっかり踊ってもらわないと」とハッパを掛けた。
 一方、千之助は、小さいころから「一緒に連獅子を踊りたい」と祖父に手紙を送っていたという。願いが三たび実現し「うれしさ、ありがたさが大きい」とした上で、「二十一歳という、この年にできる自分のベストを尽くしたい。あどけない仔獅子をいかに表現するかを意識したい」と意気込む。
 これからは千之助らの世代の活躍が期待される。仁左衛門は「人に請われる役者になってほしい。求めていただけるのはありがたいこと」と語った。

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