新型コロナ「第6波」を前に…感染抑制の徹底か、経済活動との両立か<公約点検>

2021年10月23日 06時00分
 新型コロナウイルス感染拡大の「第6波」が今冬に見込まれる中、与野党がコロナ対策を衆院選の大きな争点として位置付ける。コロナ下での初めての大型国政選挙で、各党は医療体制の強化の具体策を競い合うが、経済活動との両立に力点を置くか、感染抑制を徹底させるかなどに関しては政策に違いが見られる。
 岸田文雄首相は、今夏の感染拡大でコロナ病床が十分に稼働しなかった反省を踏まえ、「第5波」の流行と比べて「感染力が2倍になっても対応可能な対策を策定する」と主張する。
 自民党は公約で、11月早期までの希望者全員へのワクチン接種完了や年内の経口薬の普及促進などを掲げる。人出の抑制や医療提供体制の確保のため、行政の権限を強化し、より強い措置が取れる法改正を行う方針を盛り込んだ。
 感染防止策と経済活動との両立も重視し、公約には観光支援事業「GoToトラベル」の早期再開を掲げる。観光業の支援に向け、平日や中小施設の利用を促進する考えを示す。
 立憲民主党は、政府・与党の「感染対策と社会経済の両立」により、感染拡大の波が繰り返され、社会経済活動の制約が長期化して国民生活に深刻な影響を与えたと指摘。枝野幸男代表は、感染拡大時に入院できずに自宅で死亡した患者が相次いだとして「水際対策に失敗し、検査も広げず、補償も行わなかった」と政策転換の必要性を訴える。
 立民は感染防止策と医療、生活者・事業者への支援を集中的に展開し、感染を十分に封じ込めてから、通常に近い生活、経済活動に戻す方針を掲げる。水際対策を強化し、PCR検査も飛躍的に増やす。
 公明党は、国産ワクチン・治療薬の実用化を「国家戦略」として必要な法整備を推進。共産党は感染症病床、救急・救命体制への予算、保健所への予算をそれぞれ2倍にすることを盛り込んだ。
 日本維新の会は、入院の判断などについて、従来の保健所ではなく、かかりつけ医が中心的に関与、指示する仕組みへの転換を提唱。国民民主党は小児の治療薬開発など子どもへのコロナ対策の強化を明記した。
 社民党は「医療体制の強化に全力を尽くす」と宣言。れいわ新選組は医療現場に復帰する潜在看護師の研修の実施と100万円の支給など医療従事者の大幅な待遇改善を掲げた。(村上一樹)

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