今の選挙制度でいいのか

2021年10月23日 08時00分
 衆院選が公示され、三十一日の投開票日に向けて選挙戦の真っただ中です=写真。投票先をすでに決めたという方も、決めかねているという方もいらっしゃると思います。
 私たちの論説室でも、何を判断材料に投票したらいいのか、論説委員が日々、活発に議論を交わしています。
 その議論を反映したものが公示日から毎日掲載している「’21衆院選」の社説です。大事な争点を各回一つ取り上げ、各党の政策、主張の違いやその狙い、考えるポイントなどを書き込んでいます。
 これまでに「分配と格差是正」「選択的夫婦別姓」などを掲載し、これから外交や防衛政策などを取り上げる予定です。読者の皆さんが投票先を決める際、一助にしていただけたら幸いです。
 そうした中、読者から貴重なご意見をいただきました。
 「衆院の小選挙区制が、政治の権力を集中させる元凶だと思います。選挙後に選挙制度の改革も議論してほしい」というものです。
 二〇一二年衆院選で自民党が政権復帰を果たして以降、「安倍一強」「官邸一強」と呼ばれる独善的で強権的な政治体制が続きました。それが森友・加計学園や桜を見る会などの問題をはじめとする政権スキャンダルの原因になったのはご存じの通りです。
 その背景にあるのが、官邸などの政権中枢に権力や権限を集める「平成の政治改革」であり、その柱が衆院小選挙区制と政党助成制度です。
 制度を抜本的に見直さない限り、権力の過度の集中は止められないと、社説でもたびたび指摘してきました。
 しかし、各党の公約を読み比べても、選挙制度の抜本的な見直しを掲げているのは、共産党や国民民主党だけで、各党の選挙制度に対する問題意識は希薄と言わざるを得ません。
 平成の政治改革から三十年近くがたち、弊害も明らかになりました。小選挙区制中心の選挙制度や政党助成制度を続けていいのか、選挙後には読者の皆さんとも議論を深めたいと考えます。 (と)

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