[おにぎりの時間] 神奈川県小田原市 浅井春香(49)

2021年10月24日 07時45分

◆わたしの絵本

イラスト・まここっと

◆300文字小説 川又千秋監修
[君の正体] 名古屋市西区・パート・29歳 小出明里

 自分の身長の倍以上、ジャンプできる。
 じゅうたんのようにベタッと平らになる時もあれば、箱のような立方体にもなれる。
 かと思えば、岩のように丸くなったり、ビヨ〜ンとゴムのように長く伸びたりもする。
 人になれなれしくすると思えば、つんとした態度を取る。
 本当にわからない。
 君の本当の正体は、いったい、なんなのだ?
 自由で、気ままで、どこか憎めない君を見る。
 (人間は、なんでも理屈っぽく考えるなぁ)
 そんな顔をする。
 (もっと僕らを見習いなよ)と、猫は大あくびをする。

<評> 一緒に暮らし始めて何千年にもなるというのに、今も、その正体は不明。時には小説の主人公として、気難しい同居人の生態を冷静に批評してみせることも。見習いたい点はたくさんありますね。

[ハイブリッド授業] 岐阜県郡上市・農業・73歳 佐藤正彰

 コロナ禍で生活様式が変わる中、学校の授業もハイブリッド式になり、学級を二つに分けてオンライン授業と対面授業を同時に行うという。
 もう六十年以上も前のこと。
 じいじが通学した分校は、複式学級で三教室しかなく、一・二年生、三・四年生、五・六年生は、同じ教室で学んでいた。
 やり方は、対面授業と自習のハイブリッド。
 そのため、余裕のある子は一学年上の知識を得ることができたり、九九の練習は声を出すから、それを聞いて覚えることもできた。
 また、クラス替えは、上級生と下級生がそっくり入れ替わる、今よりずっとユニークな編成だった。
 このように、じいじたちは、もうとっくに、ハイブリッド授業を体験済みだったのである。

<評> この事態を乗り切るため、それぞれの学校には、さまざまな授業形態の試行錯誤が求められました。やがて、そこで得られた体験が、未来につながる貴重な財産になるのではないでしょうか。

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