<衆院選東京12区>自公連立 VS 野党共闘の象徴 公明・太田前代表引退の後継は誰に

2021年10月24日 22時01分
<東京12区・北区と豊島、足立、板橋区の一部>
 首都圏で唯一、公明党が小選挙区に候補者を擁立し、「自公連立の象徴」と呼ばれる東京12区(北区と豊島、足立、板橋区の一部)。引退した公明の太田昭宏前代表の後継候補に、野党統一候補の共産党元職が激しい選挙戦を繰り広げている。連立与党の選挙協力と野党共闘が直接ぶつかり、日本維新の会新人も絡む今選挙の縮図だ。(西川正志、土門哲雄)

街頭演説に集まった有権者ら=東京都北区のJR赤羽駅前で

 選挙戦最初で最後の日曜日の24日、各候補が声をからした。
 「相手は私よりはるかに知名度がある。本当に自分の知名度のなさを恥じている。どうか力を貸してください」。JR赤羽駅前で公明前職の岡本三成さんはこう訴えた。
 陣営の選挙戦の位置付けは「信頼と実績の与党か、選挙のためだけに仲間になった野党に任せるのか」。
 解散直後から自民党の河野太郎広報本部長、公示後には小泉進次郎前環境相、高市早苗政調会長らが続々と選挙区入りし、自公総力戦で臨んでいる。
 比例北関東からの転身で、「公明のプリンス」と称された太田氏の存在感が大きかっただけに、名前を売り込むのに苦心してきた。
 一昨年夏から地元を精力的に回ってきたが、コロナ禍で対面の活動は激減。支持母体の創価学会は会員の高齢化などで集票力に陰りが指摘される。陣営幹部は「太田前代表なら自公支持者を問わず『太田党』というくらい浸透していた。岡本候補はまだ不安がある」とねじを巻く。
 公明の小選挙区候補者は比例と重複候補者にならない。落ちればそのまま落選が決まる。そうなれば今後の全国の自公協力に影響が出かねず、地元の自民関係者は「絶対に負けられない。全面バックアップだ」と強調する。
 対する共産元職池内沙織さんも党の最重点候補の1人。5回目の挑戦で、前々回の2014年には比例復活当選。前回は太田氏の約11万2600票に対して、約8万3500票まで迫りながら涙をのんだ。
 立憲民主党との選挙区調整では「絶対に譲れない選挙区」(都委員会幹部)と位置付けられ共闘の旗頭となった。
 池内さんは「野党共闘で共産党が勝ち上がればそのインパクトは計り知れない。全国的にも自公にもとんでもないインパクトがある」と言葉に力を込める。
 24日の街頭集会では「ジェンダー平等が大きな争点になった初めての衆院選。日本をジェンダー平等の国に変える第一歩。勝ち上がらせていただきたい」と重要政策を訴えた。
 立民区議、都議の支援のほか、21日には、立民の青木愛参院議員(比例)が応援に入り「野党共闘の象徴区」とアピールした。
 青木氏は09年の衆院選東京12区で公明の太田氏を破った実績があり、共産側が立民都連に応援を要請して実現。陣営幹部は「太田さんの引退はチャンス。12区で風穴をあける」と息巻く。
 維新新人の阿部司さんは「派閥やしがらみのある自民では改革できない。野党共闘は選挙に勝つことだけが目的」と、改革を望む自民支持層、野党共闘に疑問を持つ立民などの支持層の取り込みを狙っている。
衆院選2021
衆院選2021

おすすめ情報

衆院選 東京の新着

記事一覧