<かながわ未来人>誰もが立ち寄れる場所を 妙蓮寺駅近くに子育て施設 「ちいさないす」オープン・丘山亜未(おかやま・あみ)さん(46)

2021年10月25日 07時36分
 東急線妙蓮寺駅(横浜市港北区)から徒歩一分のビルの一角に七月末、子どもの自主性を重んじる「モンテッソーリ教育」の乳幼児向け教室などを行う「ちいさないす」をオープンした。教室のほか、地域の親子が集える子育て施設としての活用も試みる。「子育て中のママや子どもたちが誰でも立ち寄れる機会をつくりたいです」とほほ笑む。
 川崎市出身。会社員だった二〇一〇年に長女を出産した。初めての子育ては分からないことだらけで、心身ともに追い詰められた。「自分の気分転換にもなるから」とベビーマッサージの民間資格を取り、近所の子育て中の母親を自宅に招いて教室を開催。すると口コミで広がり、都内のスタジオで教室を開講するまでになった。
 子育てをする中で、エネルギーが有り余る娘の様子に疑問を感じていた時、モンテッソーリ教育に出会った。同教育の育児法を試してみると「初めて長女が泣かずに眠れた」といい、「愛情があることは当然だが、正しい理解や接し方を知ることも必要」と実感。同教育に基づいて子どもを教える資格を取得し、ゼロ〜六歳児までの乳幼児期をメインに教室を開いている。
 都内のスタジオが使えなくなったことを機に、今年一月からクラウドファンディングで施設開設のための資金集めを開始。育児中の母親らを中心に支援の輪が広がって目標の三十五万円を上回る約六十万円が集まり、現在の拠点に移った。
 今は新型コロナウイルスの感染予防のため、オンラインで育児相談などを行っているが、今後は子どもたちが集える「開放日」を設けたり、子育て支援活動の勉強会を開催したりして、地域に開かれた場所にしていく予定だ。コロナ禍でコミュニケーションの機会が減り、育児に対する不安も大きくなっている今、「一緒に考え、それぞれのより良い正解を見つけられるように」と寄り添う。
 この十年で二万五千人の子どもたちに接してきた。親も子どもも、誰もが訪れやすい場所を目指して、大切に活動を重ねる。「悩んでいる人がいた時、『あそこに行きなよ』と周囲の人に紹介してもらえるような場所にしていきたいです」(丸山耀平)
<モンテッソーリ教育> イタリアの医師で教育家のマリア・モンテッソーリ(1870〜1952年)が考案した。6歳までの乳幼児には何かに強い興味を持ったり、熱心に繰り返したりする「敏感期」があり、大人がそれを見逃さず必要な環境を整えることで、子どもは自然に能力を身に付けていくという考え方。

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