日大元理事ら背任容疑で再逮捕へ 医療機器調達めぐり1億円超、不正流出か

2021年10月25日 20時52分
 日本大学付属板橋病院(東京都板橋区)の建て替え工事を巡り、背任容疑で逮捕された日大元理事の井ノ口忠男容疑者(64)が、付属病院の医療機器の調達に絡み、大阪市の医療法人「錦秀会」前理事長の籔本雅巳容疑者(61)=背任容疑で逮捕=側に1億円超を流出させて日大に損害を与えた疑いがあることが、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は勾留期限の27日にも、両容疑者を背任容疑で再逮捕する方針。
 関係者によると、井ノ口容疑者は日大が100%出資する関連会社「日本大学事業部」(世田谷区)の取締役として、日大の付属病院で使う大型の医療機器や医薬品などの仕入れ先の選定などを主導していた。
 板橋病院には今年、海外メーカーの磁気共鳴画像装置(MRI)やコンピューター断層撮影(CT)、血管撮影装置が新たに数台導入された。約14億円でリースする契約で、専門商社などを介した取引の過程で、1億円を超える日大の資金が籔本容疑者が出資するペーパー会社に不正に流出した疑いがあるという。
 両容疑者は、同病院建て替えの設計・監理業務契約を巡って昨年8月、都内の設計事務所を通じて籔本容疑者側のペーパー会社に2億2000万円を流出させたとして、背任容疑で今月7日に逮捕された。流出した後、6600万円が籔本容疑者側から井ノ口容疑者側に渡っていた。
 籔本容疑者が特捜部の調べに、昨年、日大の田中英寿理事長(74)に3000万円を2回、計6000万円を渡したと供述していることも判明。田中理事長は任意の事情聴取で、資金流出への関与や金銭の授受を否定しているといい、特捜部は資金の流れの全容解明を進めている。
 井ノ口容疑者は逮捕後、事業部の取締役を解任され、その後日大理事も辞任した。

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