習近平主席、台湾の国際機関参加にさらなる圧力 中国の国連代表権50周年演説で

2021年10月25日 21時08分
25日、北京で中国の国連代表権獲得から50年を記念する会議で演説する習近平国家主席(中央)=新華社・共同

25日、北京で中国の国連代表権獲得から50年を記念する会議で演説する習近平国家主席(中央)=新華社・共同

 【北京=中沢穣】国連が台湾を追放して中国に代表権を認めた「アルバニア決議」から50年となる25日、中国の習近平しゅうきんぺい国家主席は北京の人民大会堂で演説し、「国際ルールは193の国連加盟国が順守するべきであり、例外があってはならない」と訴えた。台湾の国際機関への参加拡大を探る米欧の動きを念頭に、中国が唯一の合法的代表とした決議を順守するように主張した。
 習氏は演説で、決議提案国や支持国に謝意を示した上で、「この50年で中国は平和的に発展し、人類に幸福をもたらした」と自賛し、国際社会への中国の貢献を強調した。また「国際ルールは加盟国の共同制定のみが可能であり、個別の国家や国家集団が決めることはできない」と述べた。
 さらに「1つの国の歩む道が良いか悪いかは、その国の状況に合っているかどうかが最も重要だ」と強調した。強権的な政治体制などを巡る中国への批判が念頭にあるが、米国などの名指しは避けた。
 一方、米国務省は22日に台湾外交部(外務省)とのオンライン高官協議で、台湾の国際機関への参加拡大について意見交換。米国は世界保健機関(WHO)と国連気候変動枠組み条約への「台湾の有意義な参加」に支持を表明した。
 これに対し、中国外務省の汪文斌おうぶんひん副報道局長は25日の定例記者会見で「決議によって国連での代表権問題は完全に解決されている。米国は決議を順守するべきであり、台湾海峡の安定を破壊するべきではない」と反発した。また、台湾の呉釗燮ごしょうしょう外交部長(外相)がスロバキアとチェコを歴訪することについて、汪氏は22日の記者会見で両国に対する制裁措置を示唆した。
 中国はアルバニア決議を盾に、国際社会からの台湾排除を目指して圧力を続けており、台湾と国交のある国は71年の60カ国から15カ国まで減った。台湾外交部の報道官は21日、「決議は台湾が中国の一部と言っていない」として中国が決議を乱用していると批判した。

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