「紙よりページめくりやすい」電子書籍の貸し出し利用カード、全小中生に 立川市がコロナ禍で

2021年10月26日 07時10分

タブレット端末で「朝読」をする生徒ら =立川市立第二中学校で

 立川市は市内の全小中学生に市図書館の電子書籍貸し出しサービスの利用カードを配り、読書しやすい環境づくりを進めている。電子書籍の貸し出しは市図書館がコロナ禍をきっかけに導入。市内の中学校ではタブレット端末を使った「朝読」に生かし、学習の幅を広げている。
 「紙よりページをめくりやすい。家でもおカネをかけずに読めるので、読んだことのない種類の本を読み始めた」
 朝礼前の十分間に本を読む朝読で電子書籍を使っている立川市立第二中学校の二年生女子は、こう話した。このクラスでは四分の一の生徒がタブレット端末で図書館にアクセスし、電子書籍を読んでいた。田村愛海(えみ)教諭は「本に触れる機会が少ない生徒も、読書に関心を持つようになった」と効果を指摘する。
 貸し出しサービスは「たちかわ電子図書館」として一月に開設。利用登録すればパソコン・スマートフォンなどから、いつでも書籍を借りられる。貸し出しは三点まで、期間の二週間を過ぎると自動的に読めなくなる。蔵書数は現在、文学、自然科学、歴史など約五千百五十点に上る。
 電子図書館の登録者数はカード配布前には約三千人で、閲覧数は六万六千四百余り。三十〜五十代が中心で小中学生は全体の一割にとどまっていた。読者層を広げて学習支援にもつなげようと九月中旬から利用カードを配布。児童書や図鑑、参考書も充実させた。
 カード配布後は小中学生の登録者数は約二百九十人から二千四百人余に増加。特に小学生は貸し出し、閲覧数ともに約四〜五倍に上昇した。小中学生は国のGIGAスクール構想で貸与されたタブレット端末から電子図書館にアクセスできる。市図書館の池田朋之館長は「気軽に読めるメリットを生かして紙の本との共存を図りたい」と話す。(佐々木香理)

配布された利用カードの見本=立川市図書館提供


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