分配「まず家計」が「企業」を上回る 都民に本紙独自質問

2021年10月27日 06時00分
 本紙は共同通信社が行った衆院選の終盤情勢調査に合わせ、東京都民を対象に主要な争点となっている「分配」「多様性」「コロナ」に関して独自に質問した。支持政党や年代別に特徴を分析した。(妹尾聡太、市川千晴、井上峻輔)

◆「成長の果実」どう分配

 衆院選では各党とも所得再分配の強化を訴えているが、方法論に違いがある。自民党は「成長の果実を分配する」(岸田文雄首相)と企業の収益向上を通じた賃上げを目指し、立憲民主党など多くの野党は消費税減税や現金給付といった家計支援を重視している。
 今回の調査で、企業と家計のどちらを優先して支援すべきか聞いたところ「まず家計」が37%で、「まず企業」の19%を大きく上回った。年代が上がるにつれて「家計」を選ぶ割合は増加。支持政党別で見ると、自民党支持層だけ「企業」という回答が上回ったが、それでも「家計」とほぼ横並びだった。
 全体で最多の回答は「どちらとも言えない」の39%。自民党の成長戦略が具体性を欠いていたり、与野党ともに分配の主要財源として当面、将来世代に負担を回す国債を当てにしたりしているためか、有権者が選択しかねている状況が浮かんだ。

◆選択的夫婦別姓は

 社会の多様性にかかわる選択的夫婦別姓の制度導入を巡る質問では「法改正で別姓を選べるようにすべきだ」が最多の34%と3分の1を超えた。10代が52%だった一方、70歳以上が23%と、世代間の相違が際立った。男女差はほとんどなかった。
 次いで多かったのは「旧姓など通称を使える機会を増やすべきだ」の27%。法改正の是非とは別に、合わせて60%超が今の仕組みを見直すべきだという意見だった。
 「これまで通り、夫婦は同じ姓を使うべきだ」と答えたのは全体で17%だったのに対し、自民党支持層に限ると28%。主要9党の中で唯一、夫婦別姓の法制化に消極的な党の姿勢が反映されたとみられる。

◆「Go To」再開するならいつ?

 新型コロナウイルス禍で落ち込んだ消費を回復させるため、政府が検討している需要喚起策「Go To トラベル」などの再開時期を問う質問では「もう少し待って再開すべきだ」が40%と最も多かった。
 より慎重な「コロナの収束まで再開すべきでない」は25%で「今すぐ再開」は15%と少数派だった。自民党は早期再開を公約し、主な野党は慎重姿勢のため、立民や共産党の支持層の方が再開に慎重な割合が高かった。昨年の「Go To」事業が感染拡大を招いたとの批判を浴びた経緯があり、全体として「第6波」への懸念がにじんだ。(小数点以下は四捨五入)

【調査方法】東京都内の有権者を対象に23~26日、コンピューターで無作為に発生させた固定電話の番号に電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施。実際に有権者がいる世帯にかかったのは1万1167件、うち9808人から回答を得た。


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