<山崎まゆみのバリアフリーで行こう>羽田空港(下)第1・第2ターミナル 光や音遮るスペースも

2021年10月27日 07時30分

保安検査場(左)を通過してすぐの場所に設置されたカームダウン・クールダウンスペース(右)

 前回紹介した第3ターミナル同様、第1、第2ターミナルの案内カウンターにいる「コンシェルジュ」も全員、サービス介助士として、さまざまな体の状態のお客さんに対応しています。
 昨年末には保安検査場を通過した後のエリアに、光や音を極力遮断した「カームダウン・クールダウンスペース」を設置しました。「精神障がい、知的障がい、発達障がい等の方が、非日常の空港内で気持ちを落ち着かせる空間です。特に検査場はストレスになると聞きますので、ここでいったんゆっくりされてから機内に入っていただきたいです。この取り組みが地方空港にも広がるといいですね」(日本空港ビルデング株式会社 旅客サービス課・中西敦子さん)

搭乗口への移動に便利なWHILL

 また昨年7月から、次世代型パーソナルモビリティ自動運行サービス「WHILL」(電動車いす)の無料貸し出しもスタート。現在は両ターミナルにそれぞれ2カ所、保安検査場を出た位置に「WHILLステーション」があります。借りた場所に自動で戻るため、乗り捨てることができます。保安検査場から搭乗ゲートまで、長い距離を歩かねばならない時、障がいの有無にかかわらず便利。ビジネスマンがWHILLで移動しながらパソコンを広げる姿も見られます。

出発ロビーにある「手話フォン」のブース=いずれも東京都大田区で

 出発ロビーに1カ所ずつ、聴覚障がい者向けの「手話フォン」があります。ブース内のテレビ電話で手話通訳士と会話ができ、旅先の飲食店の予約や宿泊先、友人への連絡まで請け負ってくれます。
 トイレの種類も多様です。一般的な多機能トイレの他、右まひか左まひによって利用しやすいタイプのトイレも選べます。赤ちゃんや子どもを連れたお母さんに優しい授乳室と子ども用トイレが一緒になった「キッズトイレ」も設置。スペースが広く、壁には飛行機が描かれたかわいらしいデザインです。
 移動ルートの段差をなくしたり、多機能トイレを整えているだけでなく、視覚・聴覚・見えにくい障がいの方にまで配慮がなされているのが特徴ですし、そのサービスは進化し続けています。 (温泉エッセイスト)

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