注目区を歩く 神奈川1区、6区 銀座クラブ問題の余波は

2021年10月27日 07時50分
 衆院選は終盤を迎え、神奈川県内でも舌戦はさらに熱を帯びている。中でも1区(横浜市中、磯子、金沢区)、6区(同市保土ケ谷、旭区)は与党にとって「信頼回復」がテーマ。新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言中の一月に東京・銀座のクラブに行ったとして、1区では自民前職が離党、6区は公明の出馬予定者が議員辞職した。いずれも、与党系候補と立憲民主党、日本維新の会の候補による三つどもえになっている。(志村彰太、丸山耀平)
 

◆1区 横浜市中・磯子・金沢区

浅川義治 53 維新 
松本純 71 無前<7>
篠原豪 46 立<前><2>
「不祥事はしっかり反省し、一生忘れない」。無所属前職の松本純さん(71)は街頭演説で繰り返し反省を口にし、「みそぎの選挙」と位置付ける。「自民全体への負のイメージになる」として選挙前の復党は見送られたが、自民地方議員が比例復活がない松本さんを全面支援する。
 個人の政策ビラを自民の政策集と一緒に配ったり、安倍晋三、麻生太郎という二人の元首相を応援に呼んだりと「自民系候補」の印象付けを狙う。麻生氏は二十三日の応援演説で「当選したら復党もある。これは党の総意に近い」。聴衆から罵声を浴びせられることもあるが、陣営は「着実に巻き返している」と語る。
 立民前職の篠原豪さん(46)は「アベノミクスは失敗した」と与党を批判。「地元の店はどんどんつぶれている。普通の政治に戻しましょう」と有権者の共感を誘う。自転車で選挙区内を回り、県民との触れ合いを重視。陣営は「チラシの受け取り具合と、有権者の反応が良い」と小選挙区での初勝利を期待する。
 前職二人の争いに、維新新人の浅川義治さん(53)が「第三の選択肢」を掲げて食い込む。ビールケースの上に立って「1区の皆さんは政治不信が強いのではないか。利権政治を打破する改革の一票を」と訴える。浅川さんは「いつもは自民に入れるけど、今回は維新に入れるという声をよく聞く」と話した。

◆6区 横浜市保土ケ谷・旭区

串田誠一 63 維<前><1>
青柳陽一郎 52 立前<3> れ
古川直季 53 自新  公
長らく自公連携の象徴として、公明が候補者を擁立してきた選挙区に、二十五年ぶりに自民の候補が立った。自民新人の古川直季さん(53)は旭区選出の元市議で、会派団長も務めた。銀座クラブ問題で公明が擁立を断念した際、後釜の候補を巡って自民内部は混乱したが、市議時代の実績を菅義偉前首相が評価し、出馬が決まったという。
 ただ、「保土ケ谷区では無名」(陣営幹部)で、公明の地方議員が活動を連日手伝う。古川さんは「自民党、公明党の連立与党にこれからもお任せいただきたい」と「政治の安定」を強調し、初当選を目指す。
 立民前職の青柳陽一郎さん(52)は「困っている人に手をさしのべ、国民の声に寄り添う政治にしたい」と主張。八月の市長選では推薦した新人候補を勝利に導き、追い風に乗る。立民幹部が連日応援に駆けつけ、れいわ新選組の推薦も得て「総力戦」で小選挙区二連勝を目指す。陣営は「自公政権批判票の受け皿にしたい」と話す。
 維新前職の串田誠一さん(63)は「維新っぽくない候補者」を自認。選挙カーも党のイメージカラーの緑ではなく、ピンクに染める。演説の話題は、ライフワークとしてきた動物愛護と人権問題に集中させ、「動物の問題は票にならないからと言って、扱う議員は少ない。この問題を続けてやらせてほしい」と語る。

グータッチで支持を訴える候補者(右)=横浜市内で

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