<曇りのち晴れ>久しぶりの新幹線

2021年10月28日 07時29分
 名古屋への出張で何年かぶりに新幹線に乗った。コロナ感染対策の徹底を呼び掛けるアナウンスが繰り返し流れるなど、車内の様子は以前と随分違っていた。近くの席に若いお母さんと幼い兄弟がいたが、東京から名古屋までの間、ほぼ声が漏れることはなかった。
 小さな子供が我慢を強いられている一方で、久しぶりに見る車窓の風景を楽しんでいる自分に気付いた。「そろそろ富士山が見えるかな」「あ、茶畑だ」。以前は喫煙コーナーがある車両を探してそわそわしたものだが、たばこをやめたので落ち着いていられた。
 車がないわが家では、スキーや家族旅行で新幹線のお世話になることが多かった。大切な思い出だが、コロナ禍を境に途絶えてしまった。子供の思春期も重なり、休日の「親子別行動」がすっかり定着している。
 緊急事態宣言が解除され、観光地はにぎわいを取り戻している。だが、わが家は新幹線で遠出というムードにはならない。子離れ、親離れはどの家庭でも経験することだが、コロナにせかされたことが少し悔しい。 (鬼木洋一、54歳)
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厚い曇り空でも雲の向こうには必ず青空がある−
そんな思いを胸に、記者が暮らしの出来事を綴(つづ)ります。

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