都学童軟式野球大会新人戦 しらさぎ、都大会初頂点 流れガッチリ完封コールド

2021年10月28日 08時06分

大会初優勝を果たしたしらさぎ(いずれも鈴木秀樹撮影)

 都軟式野球連盟、東京中日スポーツ・東京新聞、日本ハム主催
 5年生以下の新チームで「東京一」を競う大会は2日、都営駒沢球場で準決勝と決勝が行われ、しらさぎ(江戸川)が多摩フレンズベースボールクラブA(多摩)との決勝をコールド勝ちし、大会初優勝を果たした。しらさぎは11月27、28日に千葉県鎌ケ谷市で行われる関東大会に出場する。晴海アポローズ(中央)と桃一小野球クラブ(杉並)が3位だった。 (鈴木秀樹)

◆6年ぶり駒沢で

決勝1回表無死三塁、先制のバント安打を決めるしらさぎ・石川

 ついに勝ちきった。3位になった第33回大会以来、6年ぶりとなる、最終日の都営駒沢球場で2勝を挙げ、しらさぎが悲願の都大会初優勝を果たした。
 多摩フレンズとの決勝はコールド勝ち。とはいえ、「楽な試合はひとつもなかったですよ」と坂野康弘監督が振り返る。「江戸川区予選から12試合、文字どおり一試合一試合、全員で戦い抜き、やっとここまで来ることができました」。今大会も2回戦で連雀スパローズ(三鷹)に3−2、この日の桃一小戦は1−0。ギリギリの戦いをものにし、勝利を一つ一つ積み上げ、ついに頂点にたどり着いたのだ。

投打で活躍のしらさぎ・高橋主将は決勝で完封投球

 決勝は初回に先頭の高橋仁主将が左翼に三塁打を放ち、続く石川稜大のバント安打で先制すると、2回には連続四球に続けて連続バントを決め、無安打で2得点。ガッチリとつかんだ流れを相手に渡すことなく、最後まで攻め続けた。「アウトになっても、盗塁のサインを出し続けました。失敗して身につくこともありますから」。新人戦らしく、大会で戦いながら学び、成長を続けた。
 積極的な走塁もさることながら、最大の武器は守備力。最終日の2試合を含め、今大会で挙げた6勝のうち、4試合が完封勝利だった。「全員で守って、積極的に走る。しらさぎらしい試合をして勝てたのがうれしいです」と決勝を完投した高橋主将が笑顔を見せる。「関東大会でも、普段通りに走って、守って、楽しんで戦います」

準決勝では2回、桃一小唯一の得点機をホームでアウトにするなど守り勝ったしらさぎ

 江戸川区松江地区の町内会がチームの母体。15人いる現5年生が2年生の頃から指導に当たっている坂野監督は「15人、ひとりも欠けることなく、ここまで続けてくれていることが何よりもうれしい」と話す。この日、緊急事態宣言が解除された駒沢のスタンドには、選手の父母や祖父母、そして低学年の後輩たちによる、しらさぎ大応援団の拍手が、いつまでも鳴り響いていた。
 ◆優勝メンバー◆
(10)高橋仁(11)三田敦紀(12)大薗祐太(13)井手上和稜(14)片桐悠人(15)石川稜大(16)横田淳平(17)吉川煌(18)小林大也(19)永山温大(20)丸山寛太(21)小杉教晴(22)榊原旭冴(23)小島大空(25)柳田蒼空(31)塚本吏琥(32)日向凌雅(34)宮本一輝(37)中澤蒼太(38)長谷川奨

◆多摩フレンズ、銀メダル 大会中も成長

準優勝の多摩フレンズベースボールクラブA

 準決勝は4回コールド勝ち。70球の投球制限により、投手のやりくりも悩ましいダブルヘッダーの初戦、先発の下村翔主将がわずか37球で完投勝ちを収め、最高の形で決勝に駒を進めた多摩フレンズだったが、思いもよらぬ大敗で大会を終えることとなった。
 準決勝で完璧な投球をみせた下村主将が、第1試合から2時間ほどのインターバルにより、「同じリズムで投げているつもりだったけど、思うように投げられませんでした」。しらさぎ打線に先制され、後手に回ったことで、攻撃のリズムもつかめないまま、あれよあれよと試合が進み、ついにコールド負けを喫してしまった。

準決勝では晴海アポローズ打線を4回完封した多摩フレンズベースボールクラブ・下村主将

 ぼうぜんとする選手たち。そんな選手たちに、新町亮監督が明るく声を掛けた。「沈むようなことじゃない。東京都でナンバー2になったんだぞ!」。下村主将が振り返る。「いつも『自分たちが一番、試合を楽しむんだ』と言って、試合をしてきたんです。だからみんなと、最後も笑おうって」。表彰式に臨む多摩フレンズナインに、涙はなかった。
 4年生のときに「マクドナルド・ジュニアチャンピオンシップ」で都ベスト8。しかし、その後にチームを去った選手もおり「順風満帆とは行きませんでした」と新町監督。「ただ、ことしの夏以降、この大会中も含めて、選手たちがよく成長してくれた」
 高い守備力と、スピード感にあふれた攻撃で強敵を次々と下し、大会を席巻した選手らは、笑顔で駒沢を後にした。
 ◆準優勝メンバー◆ 
(10)下村翔(0)堀内瑛心(2)丸山大芽(5)矢口颯祐(6)渡邊寿晴(7)鈴木虎太郎(9)渡邊寿幹(11)青野悠馬(12)深澤壱太(14)根本翔(15)望月琉平(16)松田大和(17)市村光希
▽決勝
しらさぎ
12113|8
00000|0
多摩フレンズベースボールクラブA
 (5回コールド)
(し)高橋仁−永山温人
(多)下村翔、渡邊寿幹−渡邊寿晴

◆3位・晴海アポローズ 都大会初4強

快進撃で3位入賞を果たした晴海アポローズ

 チーム初の都大会ベスト4入りを果たした晴海アポローズだったが、準決勝では、序盤から多摩フレンズに大量点を奪われ、自分たちの攻撃ができないまま、大差コールド負けで試合を終えた。
 「まさか、という点差ですね…」と熊谷憲一監督もぼうぜん。それでも戦いを振り返り、「練習でできていないことや、普段、サボっていたところが、ことごとく失点や、攻撃でのミスにつながっています」。今大会では、接戦での驚異的な粘りなど、チームの新たな武器を手にした感もある晴海だが、最後に課題も見つかった。熊谷監督は「結果に甘んじることなく、ダメなところはしっかりと練習して、来年につなげたいですね」と、先を見据えた。

◆3位・桃一小野球クラブ 堅守光った

堅守光る戦いで3位入賞を果たした桃一小野球クラブ

 準決勝は悔しすぎる0−1決着。これ以上ないほどに沈んだ桃一小野球クラブのベンチだったが、厳しい戦いの中、最大の武器である守備力が光った大会でもあった。
 4年生以下の部で準優勝した、昨年の東京23区大会で絶対的エースだった鐘ケ江勇人主将は準決勝では捕手。大橋叡刀、田邉直也の2投手が大きく成長し、「いまはこの方が、守備が締まるんです」と鐘ケ江俊昭監督。バッテリーを支える野手陣も信頼感を増し、対戦相手はことごとく桃一小の守りを称賛した。
 盗塁阻止など、この日は捕手として存在感をみせたキャプテンは「来年はみんなで全国大会へ」と気合を入れ直していた。
 ▽準決勝
多摩フレンズベースボールクラブA10−0晴海アポローズ
しらさぎ1−0桃一小野球クラブ
(東京中日スポーツ)

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