台湾への米軍派遣を初めて認める 蔡英文総統が米テレビに 中国側は猛反発

2021年10月28日 20時47分
蔡英文総統=ロイター・共同

蔡英文総統=ロイター・共同

 【ワシントン=金杉貴雄】台湾の蔡英文総統は27日放映の米CNNテレビのインタビューで、米軍が訓練支援の目的で台湾に派遣されていることを認めた。「中国の脅威は日に日に増している」と強調し、米国のほか日本や韓国、オーストラリアなど民主主義の価値観を共有する国々に支援を求めた。
 米メディアは今月、少なくとも1年前から米軍が台湾に特殊部隊などを秘密裏に派遣し、台湾軍の訓練にあたっていると報じたが、CNNによると、台湾トップが認めたのは初。蔡氏は駐留米軍の規模については明言せず「人々が思っているほど多くはない」と説明し、「防衛能力を高めるため、米国と幅広く協力している」と語った。
 蔡氏は「台湾の2300万人の人々は、自らを守り民主主義を守り、ふさわしい自由を確保しようと懸命に努力している」と主張。台湾は民主主義の「灯台」だと訴えた。
 また、中国について「独裁体制が拡張主義的傾向を示す」と懸念。台湾が中国から攻撃された場合、米国や他の民主主義国が台湾を支援することを信じている、と呼び掛けた。
 台湾情勢を巡っては、中国が今月上旬、戦闘機など150機以上を台湾防空識別圏に進入させるなど、緊張が高まっている。バイデン米大統領は21日、中国が台湾を攻撃した場合、米国には台湾を防衛する義務があると明言した。

◆中国「米台の公的往来や軍事関係に断固反対」

 【北京=坪井千隼】台湾の蔡英文総統が米メディアのインタビューで米軍の台湾駐留を認めたことに対し、中国外務省の汪文斌おうぶんひん副報道局長は28日の定例記者会見で、「米国が台湾地区と公的往来や軍事関係を持つことに、断固として反対する」と猛反発した。
 汪氏は、台湾が中国の不可分の領土であるとする「1つの中国」の原則を堅持するよう米側に求めた。
 その上で、「米軍は最近、台湾海峡で挑発的な行動を繰り返し、台湾独立勢力に誤ったシグナルを送り、平和を脅かしている」と非難。「台湾独立は破滅への道だ」と強くけん制した。

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