2021年度成長見通しを3.4%に引き下げ 大規模な金融緩和策は維持 日銀・金融政策決定会合

2021年10月28日 21時42分
日本銀行本店

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 日銀は28日の金融政策決定会合で「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」をとりまとめ、2021年度の実質国内総生産(GDP)成長率の見通しを前年度比3.4%とした。東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大による製造業の部品供給や物流の停滞で生産への影響などが深刻化し、前回7月の見通しから0.4ポイント引き下げた。(皆川剛)
 国債を大量に買い入れ、金利を低く抑える大規模な金融緩和策は維持。現状の景気認識は「引き続き厳しい状態にあるが、基調としては持ち直している」との判断を据え置いた。
 ただ、最近の原油高によるガソリン代や電気代の上昇に加え、一時約4年ぶりの水準まで円安が進み、企業の収益や家計が圧迫される恐れが強まっている。
 記者会見した黒田東彦総裁は「円安が企業収益を押し上げる効果は、海外生産の拡大と海外子会社の収益増を通じて、より大きくなっている。現時点で『悪い円安』であるとか、日本経済にマイナスになることはない」との見解を示した。
 22年度の成長率見通しは「ワクチンの普及などで経済は回復していく」として、2.7%から2.9%に引き上げた。
 21年度の物価上昇率の見通しは、7月に予想した0.6%から0.0%へと引き下げた。消費者物価指数の算出方法が見直され、携帯電話料金の値下げが大きく影響したため。黒田氏が任期満了となる23年度の物価見通しは1.0%で据え置かれ、2%の物価目標に届かない予測とした。

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