注目区を歩く 神奈川4区 保守系分裂の落着点は

2021年10月29日 07時05分
 4区(横浜市栄区、鎌倉市、逗子市、葉山町)では前回衆院選で初当選した立憲民主前職と比例復活した自民前職、敗れた無所属元職が再び激突。新人二人も加わり、県内選挙区最多の五人が熱戦を繰り広げる。情勢調査では、政権への不満票の取り込みを目指す立民前職と無所属元職が横一線で争い、自民前職が追う展開になっている。(石原真樹)

◆4区 横浜市栄区、鎌倉・逗子市、葉山町

山本朋広 46 自<前><4> 公
浅尾慶一郎 57 無元<3>
早稲田夕季 62 立前<1>
大西恒樹 57 無新 
高谷清彦 42 維新 
 神棚の手前に、金色の額に入れた公認証がうやうやしく飾られていた。十六日に鎌倉市内で開かれた自民前職山本朋広さん(46)の事務所開き。陣営幹部は「自民の公認は一人だけ。公認証はこれまでの実績を示している」と胸を張った。
 4区は山本さんと、自民党員だが無所属で立候補した元職浅尾慶一郎さん(57)が競合する「保守系分裂」の選挙区だ。山本さんは直近三回の衆院選はいずれも小選挙区で敗れ、比例復活した。今回初めて公明党と選挙協力。街頭で「小選挙区は山本、比例は公明」と繰り返し、悲願の小選挙区勝利を目指す。
 一方、公認を得られなかった浅尾さんは保守層に自民への不満が一定数あるとみて、自身と自民との距離感を逆手に取り「自民を内側から壊せるのは自分」とアピール。「自民に不満だから野党、ではなく浅尾に」と呼び掛ける。
 浪人中はこまめに地元を回り、今年四月の鎌倉市議選では、応援した候補者四人が当選した。若手支援者らが企画した今月二十二日の集会に「夜回り先生」として知られる元高校教諭水谷修さんを招くなどし、組織力のカバーを試みる。
 立民前職の早稲田夕季さん(62)は、前回選挙では小池百合子東京都知事の「希望の党」に「排除」される形で立ち上がった党への期待から追い風に乗って初当選したが、今回その風はない。再選に向けて「保守系分裂で漁夫の利なんて言われるけれど、そんなことはない」と危機感を強める。
 ジェンダー平等への世論の高まりなどを背景に、候補者五人で唯一の女性の立場から、子育てや女性の貧困問題への取り組みをアピール。街頭演説には地元の女性地方議員も顔をそろえ、「女性の声が政治を変える」と力を込める。
 元逗子市議の維新新人高谷清彦さん(42)の政治の出発点は浅尾さんの秘書。市議時代に所属したみんなの党に「おごりがある」と感じ離党した。「4区から維新が出ることを訴えたい」と票の掘り起こしを目指す。
 為替ディーラーの経歴を生かし、経済政策の大転換などを訴える無所属新人の大西恒樹さん(57)。複雑な経済の話を動画配信も使って解説し、「新しい政治が必要」と呼び掛ける。

5人のポスターが並ぶ掲示板=鎌倉市で


衆院選2021
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