年間賃金100万~200万円台、非常勤講師の待遇改善を 女性研究者団体、各党に要望書

2021年10月30日 06時00分
記者会見で回答結果などを説明するJAICOWSの羽場久美子さん

記者会見で回答結果などを説明するJAICOWSの羽場久美子さん

 31日投開票の衆院選に向け、女性の科学者らでつくる「女性科学研究者の環境改善に関する懇談会(JAICOWS)」は、自民党や立憲民主党など8政党に、大学の非常勤講師の賃金や研究環境の改善などを求める要望書を提出、全党から「前向きに取り組む」など回答があった。選挙終盤戦で激しい舌戦を展開する各党に同会は「収入は極端に低く、大学が減る中で就職はさらに厳しくなる」として具体的な方策を促す。(望月衣塑子)
 JAICOWSによると大学教員の6割近くが非正規雇用で、半数以上が女性。年間賃金は100万~200万円台にとどまり、コロナ禍で必要なオンライン機器の購入費も十分支給されず、生活不安で結婚できないケースが増えているという。
 要望は22日、自民党、公明党、立憲民主党、共産党、日本維新の会、国民民主党、れいわ新選組、社民党の党首宛てに提出。賃金改善や研究機器購入費の補償、女性だという理由で評価が下げられた場合などの不服申立制度の確立ーなど10項目から成る。
 自民は「若手教員の待遇・処遇の改善を促進する」、公明は「科研費は非常勤講師でも応募が可能。補助事業などを通じて後押しする」などと回答。立民は「現行の同一労働同一賃金の法制度の不備を改め、処遇格差の是正が図られるよう法制化を目指す」とした。共産や国民、維新、れいわ、社民からも環境改善につながる施策が必要などとする答えがあった。結果は同会サイトに掲載する
 JAICOWSの羽場久美子前会長は回答について「非常勤講師が科研費を受けられるように運用されていないなど課題が見受けられる」と指摘し「どうなれば改善につながるか考えて投票してほしい」と有権者に呼び掛ける。

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