投票率の低迷は自民有利の傾向 獲得票数は大敗した2009年と同程度

2021年11月1日 20時28分
 衆院選の小選挙区(定数289)では、自民党が追加公認の無所属を含め計189議席を獲得した。2017年の前回衆院選から26議席減らしてもなお全体の65%を占める。小選挙区全体での獲得票数は2762万票で、同党が下野した09年衆院選とほぼ同じ。一方で投票率は、政権復帰を果たした12年衆院選以降、低迷している。近年の同党の強さは、獲得票数よりも投票率と連動する傾向がある。
 09年衆院選は、政権交代に注目が集まったことで投票率が69%台と、小選挙区制導入後で過去最高だった。小選挙区で自民党は64議席しか得られず、政権を失った。
 12年衆院選は、小選挙区で全体の79%に当たる237議席を得たにもかかわらず、獲得票は計2564万票と、09年の2730万票から大幅に減らした。投票率は09年から約10ポイント急落した。
 14年衆院選以降、投票率は今回も含め過去最低水準が続く中、自民党の獲得票は2500万票台半ばから2700万票台半ばで推移している。議席数は17年まで7割台を維持。今回も全体の3分の2近い議席を得て、自民党と同様に議席を減らした立憲民主党など他党の追随を許さなかった。
 小選挙区での自民党は、全有権者の4分の1程度の「固定票」にずっと支えられているのは間違いない。ただ、その票数が議席数に反映するとは言えない。むしろ議席数は投票率が低下すると増え、高まると減る関係にある。
 今回も、投票率が09年のように高水準であれば、自民党には向かい風、野党側には追い風となり、自民党が単独過半数を確保し続ける構図が崩れた可能性もある。(関口克己)

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