中ロ不在で「世界をリード」アピールに躍起 COP26でバイデン米大統領 国内は不安だらけ 

2021年11月3日 20時18分
2日、英グラスゴーで記者会見するバイデン米大統領(AP)

2日、英グラスゴーで記者会見するバイデン米大統領(AP)

 【ワシントン=金杉貴雄】バイデン米大統領は、英グラスゴーで開かれた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)首脳級会合で、中国やロシアの首脳の不在を踏まえ、気候変動対策での世界のリード役としてアピールに躍起となった。ただ国内では温暖化対策を具体化する法案を成立できておらず、足元に不安を抱え、説得力のある立場で会議を主導したとは言い難い状況だ。
 バイデン氏は2日の記者会見で、中ロが首脳の参加を見送ったことを「大きな間違いだった」と批判。トランプ前大統領が離脱した国際枠組み「パリ協定」に復帰した米国のリーダーシップが、議論に不可欠だと強調した。
 2日にはCOP26に合わせ、温室効果ガスの排出を抑えた質の高いインフラ整備のための国際会議を主催するなど、中ロ不在の機会を米国の存在感発揮につなげようとした。

◆メタン削減計画は不発 歳出法案もメド立たず…

 アフガニスタンからの米軍撤退での混乱や、原子力潜水艦を巡るフランスとの関係悪化など、米国の国際協調主義が疑いの目で見られる中で、失地挽回の思惑もあった。
 ただ、成果の1つとした100カ国超が参加を表明したメタン削減計画では、肝心の中ロやインドなど排出量上位の国を巻き込むことはできなかった。
 バイデン氏は米国自身の対応として、大型歳出法案に盛り込んだ気候変動対策5550億ドル(約63兆円)を用意していると強調。だが与党民主党の一部議員の反対で、クリーンエネルギーの大幅増で最も重要とされたプログラムを削除せざるを得なかった上に、いまだに成立のめどが立っていない。国内での説得もままならず、苦しい状況が続いている。

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