故郷・足利へのエール描く 障害ある画家、川島さんが個展 「温かい気持ちになって」

2021年11月6日 07時43分

新作「両崖山・御嶽神社」を手にする川島直人さん=足利市で

 軽度の知的障害と発達障害があり、繊細でカラフルな水彩作品を描いて注目を集める足利市の画家、川島直人(なおと)さん(28)の個展「守りたい…大切な人…大切な街…」が八日から足利市相生町の市民活動センターで始まる。新作六点を含む二十二点の公開作品はすべて生まれ故郷の足利がテーマ。水害や山火事、新型コロナウイルス感染症など苦しい時期が続く郷土に向けた川島さんのエールで「温かい気持ちになって」と語る。(梅村武史)
 川島さんは、特別支援学級に在籍していた中学二年の時、美術教師の勧めで水彩画を習い始めた。市内の印刷会社「万蔵」に勤めながら、まちを散策してテーマを探し、撮影した写真を基に描く。画家活動は勤務後の夕刻約一時間半。一作品の完成に約二〜三カ月を要すという。
 「コロナがこんなに長く続くなんて」「何を描きたいか分からなくなってしまった」「これからも一生懸命描きたい」。来館者向けの直筆メッセージで揺れる思いをつづった川島さん。
 年に一度、この時期に新作発表を兼ねた個展を開いており、今年十二回目。新型コロナウイルスによる自粛生活で題材探しの散策ができない日々が続き、寄り添う母の知子さん(62)は「ちょっぴり頑固になった」と苦笑い。
 今回の新作は、以前に見た風景に想像を膨らませた作品が多く、幻想的な作風で新境地を開いている。「夏の終わりのひまわり」はヒマワリとフジの花が並んで咲き、「落ち葉とあさひちゃん」は早春の題材に秋の紅葉を重ねた。また、「両崖山・御嶽(おんたけ)神社」は今春の山林火災で全焼した神社社殿を、かつての記憶をたどってよみがえらせた。
 十八日まで。土日休館。入場無料。画家活動の支えとなる作品カレンダー(A3判、千円)も販売している。問い合わせは万蔵=電0284(41)3228=へ。

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