<新型コロナ>緊急事態39県解除 特定警戒8都道府県 21日検討

2020年5月15日 02時00分

記者会見で緊急事態宣言の一部解除を表明する安倍首相=14日、首相官邸で(小平哲章撮影)

 政府は十四日、新型コロナウイルス特別措置法に基づき全都道府県に発令した緊急事態宣言の対象から、三十九県を正式に解除した。安倍晋三首相は記者会見で、解除した三十九県でも、第二波を警戒して今月中は県をまたいだ移動を控えるなど、引き続き感染予防に取り組むよう求めた。残る八都道府県については、二十一日をめどに専門家の評価を聞いて解除の是非を検討し、可能と判断されれば三十一日の期限を待たずに解除する考えを表明。感染拡大防止と社会経済活動を両立させる姿勢を強調した。 (妹尾聡太)
 首相は会見後の対策本部会合で、雇用調整助成金を特例的に日額上限一万五千円へと引き上げることや、休業中の労働者が給付金を受け取れる制度の創設など追加経済対策を盛り込んだ二〇二〇年度第二次補正予算案の編成も指示した。
 宣言解除の対象は、重点的な対策が必要な十三の「特定警戒都道府県」のうち茨城、岐阜、愛知、石川、福岡の五県と特定警戒以外の三十四県。十四日から解除の効力が生じた。新たな集団感染が判明した愛媛県については感染経路の徹底調査を条件に解除した。
 特定警戒のうち東京や神奈川、埼玉、千葉、北海道、京都、大阪、兵庫の八都道府県は「まだリスクが残っている」(首相)として解除を見送った。
 政府は三十九県の解除について、直近一週間の新規感染者数が十万人当たり〇・五人未満程度に抑えられていることなどを目安とした。再び感染が拡大した場合は、オーバーシュート(爆発的患者急増)の兆候や医療提供体制の逼迫(ひっぱく)状況をみて、再指定を検討。首相は「感染者の増加スピードが高まれば、残念ながら二度目の宣言もあり得る」と語った。
 首相は、今回の解除について「新たな日常を取り戻していく本格的なスタートの日だ」と強調した。各業界が策定したガイドラインに基づく段階的な経済活動の再開を要請。「感染リスクをできる限りコントロールしながら、いつもの仕事、日々の暮らしを取り戻す」とした。
 政府は十四日、基本的対処方針を改定。解除地域でも、集団感染の懸念がある接客を伴う飲食店や「三密」のある場への外出回避を呼び掛け、感染防止策の整わない大規模イベントは中止や延期を求めるとした。
 政府は四月七日、七都府県に一カ月間の緊急事態宣言を発令し、十六日に対象を全都道府県へと拡大。五月四日には期間を三十一日まで延長する一方、十四日をめどに解除を判断する方針も示していた。この日は特措法に基づく諮問委員会の承認を得た上で、衆参両院の議院運営委員会への報告、首相会見を経て、対策本部会合で正式に解除を決定した。

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