<2020年 核廃絶の「期限」>「コロナ禍に核兵器の居場所はない」 NPT加盟国向け、世界80以上の団体声明

2020年5月13日 02時00分
 世界各地で核廃絶に取り組む八十以上の市民団体が十一日、核拡散防止条約(NPT)に加盟する百九十一カ国・地域に、NPTが定める核軍縮の約束を守るよう求める共同声明を発表した。核開発や軍備に使われる資源を感染症対策や環境保護に回すべきだとした上で「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、もはやこの世界に核兵器の居場所はないことを示した」と訴えた。
 新型コロナの感染拡大で四月から開催される予定だったNPT再検討会議が延期されたため、会議での意見表明に代えて声明を出した。ノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のほか、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)、広島、長崎両市が主導する平和首長会議などが名を連ねた。
 声明では、核軍縮に向けた具体的な提言として、来年二月に期限切れとなる米ロ間の新戦略兵器削減条約(新START)の延長や、北朝鮮の非核化を含む北東アジア非核兵器地帯の設立に向けた協議の開始などを掲げた。
 声明の起案に加わったピースボート共同代表の川崎哲氏は本紙に「NPT再検討会議の延期は、核軍縮に向けて準備する時間ができたととらえることもできる」と指摘。「今年は広島、長崎への原爆投下から七十五年の節目であり、核軍縮の取り組みを停滞させてはならない」と強調した。
 共同声明はピースボートのホームページで読める。 (木谷孝洋)
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 平和首長会議が核廃絶の期限とするのが二〇二〇年。核ゼロを目指す市民の声や動きを随時紹介します。

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