<新型コロナ>9月入学「選択肢に」 首相、特措法改正否定せず

2020年4月30日 02時00分
 安倍晋三首相は二十九日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルス感染拡大に伴い導入議論がある学校の九月入学制に関し「これくらい大きな変化がある中では、前広にさまざまな選択肢を検討したい」と述べた。新型コロナ特措法を状況に応じて改正する可能性も否定しなかった。全国民への一律十万円給付などを盛り込んだ二〇二〇年度補正予算案は衆院本会議で全会一致により可決され、衆院を通過。三十日午後の参院本会議で成立する見通しだ。
 九月入学制について、萩生田光一文部科学相は「広く国民の間で認識が共有できるのであれば、大きな選択肢の一つだと思っている」と表明。改革を進める場合は、国と地方が共に責任を持たねばならないと強調した。
 首相は「『子どもたちや保護者はもとより、社会全体に大きな影響を及ぼすから慎重に』との意見もあることは十分に承知している」と慎重論にも言及した。
 国民民主党の玉木雄一郎氏は感染を巡る事態の深刻化を見据え、新型コロナ特措法の改正を議論する必要があると指摘。首相は「今の対応や法制で十分に終息が見込まれないのであれば、当然、新たな対応も考えなければならない」と語った。
 二十九日は祝日の昭和の日で、国会が土日や祝日に審議するのは一一年の東日本大震災後に実施して以来、九年ぶり。
 玉木氏は、野党五党が共同提出した事業者の家賃負担を支援する法案を早期に成立させるべきだと要求。首相は、与野党協議に委ねる考えを示した。玉木氏は、金銭的に厳しい状況の大学生らへの支援拡充も求めたが、首相は給付型奨学金などで対応すると説明した。

◆緊急事態宣言、延長へ

 政府は二十九日、新型コロナウイルスの感染増加に対応する緊急事態宣言を延長する方向で調整に入った。複数の政府関係者が明らかにした。感染拡大に歯止めがかからず、五月六日の期限で解除するのは困難と判断した。安倍首相は参院予算委員会で「六日に、緊急事態が終わったと言えるかどうかは、依然厳しい状況が続いている」と語った。全国一律の延長か、対象地域を絞るかが焦点で、五月五日までに最終判断する。
 政府関係者は「感染者数が減っておらず、現時点で解除は難しい」と語った。
 西村康稔経済再生担当相は、三十日以降に政府の専門家会議を開催すると表明。首相は専門家による感染状況の分析を根拠に、宣言延長の要否を見極める。その後、記者会見を開き、判断理由を説明する方針だ。休業要請や休校への見解も示すとみられる。

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