<2020年 核廃絶の「期限」>核禁条約「参加を」448議会 意見書採択 全自治体の1/4

2020年4月30日 02時00分
 日本政府に核兵器禁止条約への参加を求める意見書を採択した地方議会が448議会となり、都道府県を含む1788自治体の4分の1に達したことが原水爆禁止日本協議会(原水協)の調べで分かった。政府は米国の「核の傘」に依存していることを理由に条約参加に反対するが、住民に身近な地方議会では核の非人道性を理由に、国策の転換を求める声が広がっている。 (木谷孝洋)
 原水協が3月26日までに全国各地の被爆者団体などを通じて集計。意見書の多くは、核兵器を「非人道的な兵器」と指摘し、唯一の戦争被爆国として核兵器禁止条約の署名、批准を求めている。集計は、住民による同内容の陳情の趣旨に賛成する議決も含めた。
 意見書は、地方自治法に基づき都道府県や市区町村の議会が政府や衆参両院に提出。地方公共団体の公益にかかわる事柄に関し、議会としての意見や希望を示す。核禁条約への参加を求める意見書の大半は、安倍晋三首相や採択した当時の外相宛て。県議会は岩手、長野、三重、鳥取、沖縄の5議会が採択した。
 意見書に法的な拘束力はないが、民主主義を足元で支える地方議会の意思であり、政治的な意義は軽くない。
 核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員の川崎哲さんは「住民に近い自治体ほど核兵器への問題意識を持っていることが明らかになった」と指摘。日本政府に対し「なぜ条約に加わらないのか、これまで以上に明確な説明が求められる」と話す。
 核禁条約は、核兵器の保有や使用、開発だけでなく「使用の威嚇」も禁止する包括的な内容で、2017年7月に国連で122カ国が賛成し採択された。50カ国が批准すると効力を持つ。今年3月にナミビアが加わり、現在の批准国は36。日本は「核保有国と非保有国の溝を深める」として反対している。
     ◇
 各国の自治体でつくる平和首長会議が核廃絶の期限とするのが2020年。核ゼロを目指す市民の声や動きを随時紹介します。

関連キーワード

PR情報

政治の新着

記事一覧