気候変動で米中が共同宣言 「重要な10年」と協調演出も、内容は踏み込み不足

2021年11月11日 20時58分
10日、英グラスゴーのCOP26で話すケリー米大統領特使=ゲッティ・共同

10日、英グラスゴーのCOP26で話すケリー米大統領特使=ゲッティ・共同

  • 10日、英グラスゴーのCOP26で話すケリー米大統領特使=ゲッティ・共同
  • 10日、英グラスゴーのCOP26で話す中国の解振華・気候変動問題担当特使=ゲッティ・共同
 【ワシントン=金杉貴雄、北京=坪井千隼】米中両政府は10日、英グラスゴーで開催中の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、2020年代を「重要な10年」と位置付け、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の目標達成に取り組むとの共同宣言を発表した。台湾情勢や人権問題などで対立する両国が温暖化問題で協調姿勢を演出した形だが、内容は踏み込み不足なものにとどまった。
 米メディアによると、15日にもバイデン米大統領と中国の習近平しゅうきんぺい国家主席のオンライン会談が行われる見通し。
 共同宣言は「米中は壊滅的な影響を回避するため、重要な10年間にそれぞれの行動を加速させ、多国間プロセスの協力を通じ、この危機に取り組むと約束する」と表明。産業革命前からの気温上昇を1.5度以内に抑える目標に言及し、温室効果が高いメタンの排出削減などで協力し、作業部会を設置して定期的に会合を開くことも確認した。
 COP26開幕当初には、バイデン氏が習氏の出席見送りを批判。その後、ケリー米大統領特使と中国の解振華かいしんか・気候変動問題担当特使が協議を続けてきた。
 両特使は10日、グラスゴーで個別に記者会見し、解氏は「両国が協力し重要な成果を上げれば、世界全体によい影響をもたらす」と強調。ケリー氏も「米中は相違点に事欠かないが、気候変動対策では協力こそが唯一の道だ」と語った。
 中国はエネルギー消費量の6割を石炭火力が占め、二酸化炭素(CO2)排出の主要原因となっているだけでなく、石炭採掘で地中のメタンガスも大気中に放出しているとされる。ただ電力不足による停電や工場操業停止が各地で相次ぎ、石炭火力に頼らざるを得ない状況が続いている。

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