<新型コロナ>「接触8割減達成できていない」 緊急事態延長に3基準 政府専門家会議

2020年4月24日 02時00分
 新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言について、政府専門家会議は、五月六日までの期限を延長するかどうかの判断基準を明らかにした。重視する主な基準は(1)国内の新規感染者数の増減(2)人と人の接触八割削減の達成度(3)医療体制の逼迫(ひっぱく)状況-の三つで、政府は五月初旬に、これらを分析した上で、四十七都道府県に発令した宣言を一部地域で解除できるかどうか見極める。 (川田篤志) 専門家会議に参加する北海道大の西浦博教授(感染症疫学)によると、宣言の解除には、感染経路不明の患者が減少し、濃厚接触者を把握して二次感染を予防するクラスター(感染者集団)対策が可能な状態になるまで新規感染者を減らすことが必要となる。西浦氏は二十二日夜の記者会見で、受診者数や発熱者の動向を含め「疫学的に感染者数が十分に減ったかを評価したい」と語った。 接触八割減の目安に関しては、これまで携帯電話の位置情報を基に主要駅などの人出の減少率を算出してきた。東京都内では宣言後、主要駅で68~87%減少したが、専門家会議の尾身茂副座長は「接触の八割削減が達成できているとは言えない」と分析する。 専門家会議は二十二日の提言で「接触機会を八割削減する目標は、二次感染を減少させるためだけでなく、短期間で感染者数が十分な程度減少するためにも必要」と指摘。身体的な接触や会話など「接触率」を推計する新たな指標を来週中に公表し、目標の達成度の評価を示す。 医療体制に関しては、患者急増で医療崩壊の恐れが高まる中、人工呼吸器が必要な重症や中等症の感染者を集中的に治療する方針を強化している。尾身氏は、軽症や無症状の感染者の宿泊施設での療養に向け「知事がリーダーシップを発揮してほしい」と要請。都市部の厳しい現状に加え、大病院が不足する地方では重症患者の受け入れ病床の逼迫具合を精査する。 政府は宣言の延長や解除を巡る判断基準を明確にしてこなかった。安倍晋三首相は東京など七都府県に緊急事態宣言を発令した際、解除の条件を「新規感染者数がクラスター対策が可能なレベルにまで低減できれば」と説明するにとどめていた。

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