<新型コロナ>事業者の家賃支援 与野党で法案準備 方法に溝、調整急ぐ

2020年4月22日 02時00分
 与野党は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で資金難に陥り、家賃の支払いができない中小企業などの事業者を救済する法整備に着手する。与党はテナント賃料の補助などを検討しているのに対し、野党は賃料の支払いを猶予する法案の準備に入っており、支援の在り方には溝がある。今後の協議で調整を急ぎ、今国会中の整備を目指す。 
 政府は事業者の家賃について、減免したり、徴収を遅らせたりしたオーナーに対し、税金や社会保険料の支払いを一年間、無担保で猶予することを全国の不動産関連団体に通知した。与野党は、この措置では不十分だとして、対策を拡充するよう求めている。
 自民党の岸田文雄政調会長は二十一日の記者会見で、あくまでテナントへの直接支援が重要だと主張。家賃支払いのための助成金や補助といった支援策の必要性を唱え「緊迫した状況を踏まえると、つなぎ融資等の知恵もしぼらないといけない」などと話した。
 一方、立憲民主、国民民主、社民の野党三党は、中小企業や個人の営む店舗・オフィスと、そのオーナーを支援対象に想定した法案を、月内にも共同提出する方針を確認している。
 野党が検討中の救済案は、家賃の支払いを政府系金融機関が肩代わりした後、一定の猶予期間をへて、同機関がテナントに費用を請求する仕組みだ。民主党政権時の二〇〇九年、リーマン・ショックを機に施行された「中小企業金融円滑化法」を参考にしている。
 当時の円滑化法は、資金繰りが困難になった中小企業や、住宅ローンの返済が難しくなった個人を対象にした時限法。事業者が借金を返せなくなった場合、金融機関が損をしないように国が貸し付けの一部を保証するなどの対応をした。
 ただ与党は、野党案に慎重姿勢を示している。自民党幹部は「野党案ではオーナーにお金が集まって終わりになる」と懸念を示す。 (大野暢子、坂田奈央)

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