藤井最年少四冠、竜王奪取 19歳3カ月、羽生抜く 序列1位、夢の八冠全制覇は?

2021年11月13日 21時27分

 史上最年少の19歳3カ月で四冠を達成し、花束を手にする将棋の藤井聡太新竜王=山口県宇部市で(川柳晶寛撮影)

 将棋の豊島将之とよしままさゆき竜王(31)に藤井聡太王位(19)=叡王、棋聖=が挑戦していた第34期竜王戦7番勝負の第4局が12、13日、山口県宇部市で指され、122手までで後手番の藤井王位が勝ち、4連勝で竜王を奪取、史上6人目の四冠を達成した。
 19歳3カ月での達成は、1993年に羽生善治九段(51)が達成した時の22歳9カ月を大幅に上回り、史上最年少記録となった。また、竜王は8大タイトルの中でも、名人と並んで最高位となるため、藤井四冠は渡辺明名人(37)=棋王、王将=を上回って最多冠となり、日本将棋連盟の序列で1位となった。本年度は王将戦でも挑戦権争いをしており、最大で五冠となる可能性がある。
 藤井王位と豊島前竜王の2人がタイトル戦で顔を合わせたのは今年の王位戦、叡王戦に続き3度目。いずれも藤井四冠が制した。敗れた豊島前竜王は、2018年に初タイトルの棋聖を獲得して以来、タイトルを保持し続けていたが、今回の失冠で無冠になった。

◆道のり険しく、この数年が勝負

 将棋界に8つあるタイトルのうち半分を得た藤井聡太四冠には今後、八冠全制覇の期待が高まるが、その道のりは険しい。
 未獲得の各タイトルを、藤井四冠が獲得できる最速の時期は、表の通り。このうち王将戦では現在、挑戦者決定リーグで首位を走る。挑戦権を得れば、来年1月に開幕予定の7番勝負で五冠目をかけて渡辺明王将に挑むことになる。
 一方、王座と棋王は今期、挑戦者を決めるトーナメントで敗退しており、来期は一から出直し。また名人に挑戦するには、順位戦で最高位のA級リーグでトップの成績を収めなければならないが、藤井四冠は今期まだ1つ下のB級1組の所属。好成績を収めて来春、A級に昇級したうえで、1年間のリーグ戦を勝ち抜かなければならない。
 藤井四冠は、こうした戦いと並行して、保持する4タイトルの防衛戦もこなす必要がある。プロ棋士の間で人工知能(AI)を使った研究が進み、どんな新手も、すぐに対策されてしまう今、知力、体力ともよほど充実していないと、八冠の独占は難しい。
 1996年に七冠(当時の全冠)全制覇を達成した羽生善治九段の年齢は25歳。藤井四冠も自身のピークを「20代半ばぐらい」と語ったことがあり、夢の八冠全制覇はこの数年が勝負となる。(岡村淳司)

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