鬼大師像、205年ぶり公開 鋭い眼光、コロナ退治に期待 調布・深大寺 23日まで

2021年11月14日 07時10分

205年ぶりに公開された「鬼大師像」

 調布市の深大寺は、所蔵する元三大師(がんざんだいし)像の胎内仏だった秘仏「鬼大師(だいし)像」の二百五年ぶりの公開に踏み切った。展示場所の境内の釈迦(しゃか)堂は連日、多くの来場者でにぎわっている。張堂興昭住職(44)は「コロナ禍の終息を願い公開することにした」と話す。公開は二十三日までで、次回の予定はないという。(花井勝規)
 鬼大師像は高さ約十五センチ。比叡山延暦寺の中興の祖として知られる平安時代の僧・元三大師(良源)が鬼に変化(へんげ)した姿として伝えられる。制作年は不明だが、寺は江戸時代のものとみている。
 一八一六(文化十三)年、元三大師像とともに鬼大師像が深大寺から両国の回向院に出開帳(でがいちょう)された時の記録が残る。当時の文献には「大きさ五寸ばかり、両足の爪先を立て膝を突き、前こごみに座したる裸形の夜叉(やしゃ)の如(ごと)し」などの記載がある。鬼大師像はこの時を最後に二重扉の厨子(ずし)に納められ、一度も開扉されたことはなかったという。

深大寺の「元三大師像」。高さ約2メートルと日本最大の肖像彫刻で、鬼大師像はこの胎内仏だった=深大寺提供

 元三大師像は鎌倉期の制作。座像ながら高さ約二メートルで、寺によると僧侶の姿をした像としては国内最大という。寺は二十五年に一度公開してきた。現在は上野の東京国立博物館で開催中の特別展「最澄と天台宗のすべて」に出展中。寺の外で公開されるのは、鬼大師像と同じく二百五年ぶりという。
 寺の執事、張堂芳俊さん(42)は厨子の扉を開けた時の様子を「小さいながらも眼光鋭く、魔物以上に恐ろしいお姿で、疫病を退治してくれる。そんな期待を抱いた」と振り返る。
 拝観料は五百円で、中学生以下は無料。問い合わせは同寺=電042(486)5511=へ。

鬼大師像が納められた厨子(左)と張堂興昭住職=いずれも調布市の深大寺で

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