日大理事長宅から現金1億円超 特捜部など所得隠し疑いで捜査

2021年11月18日 20時31分

日大の田中英寿理事長=日本大学ホームページより

 日本大学付属板橋病院を巡る背任事件で、東京地検特捜部が日大の田中英寿理事長(74)の自宅を家宅捜索した際、自宅から1億円超の現金が見つかったことが、関係者への取材で分かった。事件に絡み、日大元理事井ノ口忠男被告(64)=背任罪で起訴=らから理事長側に多額の現金が渡っている。特捜部などは、理事長が税務申告を怠っていた所得税法違反の疑いも視野に資金の流れを調べる。
 関係者によると、大学の資金計4億2000万円が流出した背任事件の過程で、井ノ口被告と医療法人「錦秀会」(大阪市)前理事長の籔本雅巳被告(61)=背任罪で起訴=は、謝礼などの趣旨で田中理事長に数千万円を提供したと供述。他にも理事長の再任祝いや日大の別の取引で、多額の現金が理事長に渡ったという。
 特捜部は9月と10月、東京都杉並区の田中理事長の自宅を家宅捜索。その際、紙袋やバッグなどから計1億円超が見つかり、理事長の妻のバッグからも銀行の帯封がついた100万円の札束が発見されたという。特捜部は帯封や紙幣の記番号などから、現金の出どころや入手の経緯を調べている。
 田中理事長は特捜部の任意聴取に「不正には関与しておらず、金は一切もらっていない」と話している。
 日大側は、自宅で1億円超が見つかったことを認める一方、「理事長の妻が経営するちゃんこ料理店の利益や、理事長の役員報酬などの個人的な財産。税務申告は適切に行っていると聞いている」とした。

関連キーワード


おすすめ情報

社会の新着

記事一覧