斜面沿いでつながる「articulation」 横浜・西区で空き家をアートスペースに初の展覧会 金〜日曜はバー営業も

2021年11月19日 07時05分

アパート(右奥)や一戸建て(右手前)をリノベーション。江戸末期に造られたとみられる石垣(左)の上の黄色い少女像や、路上のバーの看板も作品の一つ=いずれも横浜市西区東ケ丘で

 京急線日ノ出町駅のすぐ脇にある急な斜面沿いに、30年余り人が住まないままだった住宅をリノベーションした、現代美術の展示スペース「東ケ丘アーティキュレーション」(横浜市西区東ケ丘)ができた。初の展覧会「崖と階段」が開かれているほか、毎週金〜日曜日はバーも営業する。周辺は江戸時代に、現在のJR関内駅周辺を埋め立てて造成した際に、土砂を採取した地域。関連する遺構も点在しており、現代アートと同時に横浜の歴史も感じられる場所だ。(神谷円香)
 施設は二階建てアパートと隣接する一戸建て、階段を上がった先の一戸建ての三棟から成る。建物を所有する地元の老舗不動産会社「吉田興産」が活用法を探っていたところ、現代美術のキュレーターなどを務める長田哲征さん(51)が知人を通じて話を知り、地域の歴史も含めて「直感的に面白いな」と借り受けた。

カーテンと同じ柄の絵で全体が一つの作品となった部屋を紹介する長田さん

 新型コロナウイルスの影響で遅れながらも、昨年から老朽化した建物を直して電気系統を復活させ、先月下旬から展覧会を始めた。展示しているのは、長田さんが仕事でつながりのあるアーティスト九人の作品と、十九世紀に活躍した写真家フェリーチェ・ベアトの作品だ。
 英語のアーティキュレーション(articulation)は、音楽用語で「分節」を意味する。コロナ禍で分断された人とのつながりを得る意味を込め、施設名はarticulationに取り消し線を引いた表記にした。長田さんは「コミュニケーションが生まれる展覧会があってもいい」と考え、金〜日曜日に営業するバーは展示会場をそのまま使う。来年一月からは一部をコワーキングスペースにする予定だ。

現代美術の展示をしながら金〜日曜に営業するバー「崖と階段」

 展覧会「崖と階段」は十二月五日まで、水〜日曜の午後二〜七時。入場料六百円。バー「崖と階段」は金〜日曜の午後六時半〜十一時半に営業。問い合わせは平日午前十時〜午後六時、運営するオフソサエティ=電045(315)6303=へ。

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