<新型コロナ>国会審議オンラインで れいわ舩後氏に賛同の声

2020年3月30日 02時00分

参院本会議の新型インフルエンザ等対策特措法改正案採決で、介助者による投票をする舩後靖彦議員(右から2人目)と木村英子議員(同4人目)=13日、国会で

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、インターネットなどの情報通信技術を使って国会審議に参加する仕組みが注目されている。重い身体障害があるれいわ新選組の舩後(ふなご)靖彦参院議員が導入を訴え、与野党内から賛同の声が出ている。今後は、議決について「出席議員の過半数でこれを決し」とする憲法56条の解釈や技術の確立が課題となる。 (北條香子、坂田奈央)
 舩後氏は「人工呼吸器を装着しており(新型コロナウイルスに感染したら)命に関わる」と本会議や文教科学委員会への出席を一時見合わせた。その後出席した委員会では、ネットを使った会議システムが一般化していると指摘。感染が拡大する今こそ、国会審議への遠隔参加を検討するよう求めた。
 自民党の野田聖子・政治制度改革実行本部長は、舩後氏の訴えに「当たり前だ。議決のタイミングで感染者が出たら議会が止まる」と理解を示す。議員には高齢者も多く、感染が広がれば審議に影響がでかねない。
 舩後氏と同じ委員会に出席する国民民主党の伊藤孝恵参院議員も、障害のある議員への配慮はスロープなどの施設整備にとどまるべきではないと語る。政府が民間企業への在宅勤務を要請していることもあり「国会議員の在宅勤務や遠隔審議についても議論をしてほしい」と話す。
 京都大法学部の曽我部真裕教授(憲法学)は、一九四六年の憲法公布時には議決時は議員が議場にいることを想定していたとして「当時はなかったオンライン出席(という形態)が違憲になるわけではない」と指摘。「産前産後や病気、新型コロナウイルス感染の危険が高い場合など、一時的な理由での審議の遠隔参加は検討を進めてもよいのではないか」と話す。同時に、遠隔参加者が議場にいる議員と同じように審議や議決に参加できなければ「違憲の疑いが出てくる」とも指摘する。
 自民党内では数年前から、女性議員が妊娠や出産で議場に行けない場合の、ネットを使った議決参加が検討されてきた。昨年三月に制度導入を目指す動きがあったが「憲法との関わりがあるので、慎重な議論が必要」(森山裕国対委員長)など党内から否定的な意見が相次ぎ、見送られた。

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