米海兵隊訓練「分散を」 普天間返還 沖縄の有識者委提言

2020年3月27日 02時00分
 沖縄県内の米軍基地の整理、縮小を有識者で検討する「万国津梁(ばんこくしんりょう)会議」は二十六日、那覇市内で会合を開き、米海兵隊の訓練を県外の自衛隊基地などに分散することで、普天間飛行場(宜野湾市)の返還を目指すべきだとする提言をまとめ、玉城(たまき)デニー知事に手渡した。玉城氏は提言を踏まえ、菅義偉(すがよしひで)官房長官に面会して協議を求める考えだ。
 提言は普天間の名護市辺野古移設について、埋め立て予定海域で軟弱地盤が見つかり技術的、財政的に困難だと指摘した。普天間の危険性除去のため、海兵隊を県外の自衛隊基地やアジア太平洋地域に分散移転したりローテーション配備したりすることで、運用停止につなげるべきだとした。
 米軍は中国のミサイル能力の向上を受け、小規模部隊を分散させる新たな戦略を構想しており、提言は県内の兵力集中を見直す契機だと主張する。日米と沖縄の有識者で普天間返還を議論し、県は新たな打開策を見いだす必要性を日米にアピールするべきだと訴えた。
 玉城氏は会合で「日本を取り巻く安全保障環境や米軍の戦略の変化を踏まえた形で提言をまとめたことは画期的だ。政策に取り入れたい」と述べた。会議の委員長を務めた元内閣官房副長官補の柳沢協二氏は「県民の意思は明確だが、政治的な力関係の中でどう動かすか。容易ではないが、状況の変化の中で今がチャンスだ」と期待した。

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